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筑波大学附属駒場高等学校 2024年入試 数学解答速報

出題傾向リサーチ

2024/2/13(火)に実施された筑波大学附属駒場高校入試について、数学の解答速報を掲載しています。

筑波大学附属駒場高等学校 2024年入試 数学解答速報を見る

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【数学】難関高校合格を目指す中学生のためのチャレンジ問題

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【参考】筑波大学附属駒場高等学校 2024年出題傾向リサーチ

英語

1 リスニング問題:小問数7

例年通り問1は短文の書き取りが2問で、問2は読まれた文章に関する英語の質問に日本語で答える問題が4問、選択肢から選ぶ問題が1問の組み合わせでした。読まれるスピードが速く、問2は1回しか放送されないため、注意が必要です。

2 物語文の読解(約990語):小問数8

死を目前に生まれ変わりを望む女性とその妹を主人公にした物語でした。物語の内容自体はそれほど複雑ではありませんが、本文中に伏線が散りばめられていて、それがきれいに回収されていく展開を一読して理解するには高度な読解力、思考力が必要です。そのような展開への理解が求められた問2、問5、問8では得点差がついたと思われます。一方で、それらに比べて解きやすい問1、問4、問7でしっかり得点できているかどうかもポイントです。

3 物語文の読解(約590語):小問数8

些細なことでも間違ったことを許せない少年が主人公の物語でした。主人公の行動原理を正しく理解していないと、物語の理解度が大きく変わり、問題を解けるかどうかに大きく影響したと思われます。特に、主人公の思考とその象徴となる所持品について60字以内の日本語でまとめる問4は、限られた時間で対処するにはかなりの思考力が必要です。

4 自由英作文:小問数1

あることわざについて、賛成か反対の立場を選び、その理由と自分の考えについて50から60語の英語で記述する問題でした。賛成、反対の立場を表明するタイプの問題は近年では珍しいですが、身近なエピソードと結びつけて考えやすいテーマであり、確実に得点したいところです。

数学

1 二次関数

例年通り二次関数が出題されましたが、いずれも解法に困ることはなかったと思われます。計算ミスに注意して、確実に完答しておきたい大問です。

2 整数

条件を満たす二次方程式の係数について考える問題でした。例年の整数問題と比べて、取り組みやすい設定でしたが、条件に注意して、数え漏れなく解答できたかどうかで差がついたと思われます。

3

円の内部にできる図形についてさまざまな角度を求める問題でした。(1)は確実に正解したい問題ですが、(2)(3)は難度が高く、小問のつながりを捉えるのに苦労した受験生も多かったことでしょう。

4 空間図形

展開図を組み立ててできる立体についての問題でした。類題を解いたことがある受験生が多かったと思われますので、(1)(2)は手早く確実に正解したいところです。(3)は立体の捉え方次第で計算量に差が出ますが、正答にたどり着きたい問題なので、十分な時間を残せたかどうかもポイントでした。


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国語

1 佐々木健一『経験としてのエイジング』

年齢を重ねることや忘却することの意味について論じた文章からの出題でした。文章は2023年よりも短く、論旨も明快で、大意を掴むのは難しくありません。記述は全4問で、例年とは異なり、行が分けられた解答欄でした。傍線部の換言説明、理由説明のほか、カギ括弧の表現意図を問うものが含まれました。傍線部の意味をとらえにくいものや、与えられた欄の中で短くまとめるのが難しいものもあり、苦戦した受験生が多かったと思われます。そのほか、記号選択1問と、漢字の読み書きが5問出されましたが、いずれも標準的な難度でした。

2 最果タヒ『不満でいたい』

若いころよりも退屈や不満を感じることが少なくなったことについての感慨を述べた随筆文からの出題でした。文章は2023年よりもやや短く、難しい言葉もほとんどありませんが、筆者の微妙な心の動きを詳しく綴っているため、丁寧な読解が求められます。設問はすべて記述で、傍線部の換言説明が1問、指示語の指示内容説明が1問、理由説明が2問出されました。設問の意図は比較的分かりやすく、確実に得点を重ねたい大問でした。大問1と同様に、解答欄は行分けされていました。

3 『玉勝間』

江戸時代の国学者の本居宣長による、学説の修正について述べた文章からの出題でした。内容は現代にも通じるもので、古文の学習を十分に重ねていれば、大意を理解するのは難しくありません。記述は全2問で、文章後半に傍線部があり、最後までしっかりと読解できたかどうかが試されました。そのほか、仮名遣いが1問、記号選択が1問出されましたが、いずれも基礎的な内容で、失点は避けたいところです。

理科

1 人体(生物)

消化酵素に関する実験について分析、考察する問題で、要求される知識レベルは基礎的なものでした。一方、見慣れない実験の内容を正確に把握する必要があること、選択肢を注意深く吟味する必要があることから、丁寧な対応が求められました。

2 動物、遺伝(生物)

無セキツイ動物や遺伝に関する知識問題でした。題材は見慣れないものでしたが、問われている知識は一部を除いて基礎レベルでした。高得点を狙える大問だと言えます。

3 化学変化(化学)

酸化銅を炭素によって還元する化学変化の問題でした。実験手順に関する細かな知識が問われた点を除き、対応しやすい問題でした。計算問題も基礎的なものと典型的なものだったので、ここでの失点は最小限にしたいところです。

4 天体(地学)

飛行機の動きと地球の自転を絡めた問題と、飛行機からの星の見え方に関する問題でした。受験生が初めて見るような題材であるうえに、考慮すべき条件も計算も複雑で、全体として解きにくい大問と言えます。2023年入試に引き続き、地学の特定の単元からの出題で、2022年以前の入試で見られた小問集合形式ではありませんでした。また、知識のみで解ける設問が少なく、得点差がつきやすい構成でした。

5 電流、磁界(物理)

前半はモーターのしくみに関する問題と電流の計算問題、後半は主にプロペラの回転数を計算する問題でした。前半が基礎的な内容であったのに対し、後半は高度な思考力、分析力を必要とし、非常に難度が高いものでした。高度な処理能力を要求されるという点では、2022年入試と同じ系統に属する内容だったと言えます。

社会

1 地理総合

世界遺産を題材とした問題でした。例年通り複数正答を選ぶ形式が主流でしたが、例年より判断しやすい選択肢でした。例年の難度を想定して対策を練ってきた受験生であれば十分に得点できるものであり、かつ読解力や思考力を要するものがほとんどなかったため、短時間で処理することが求められました。

2 歴史総合

都内各所にある歴史の舞台を題材とした問題でした。歴史的事象に関して年代と場所の双方から問われる形式は例年のものを踏襲していましたが、年代の判別は例年より易しいものでした。中国・朝鮮に関する問題は、与えられたキーワードから事象を判断しなければならず、比較的難度が高いものでしたが、全体的には例年通りヒントとなる問題文をしっかりと読み込み、選択肢を丁寧に吟味することができれば得点できるものがほとんどでした。

3 公民総合

2023年に広島で開催されたサミットを題材とした問題でした。サミット・核兵器・環境・難民など、国際政治における頻出テーマについて幅広く問われました。公民に関する基本的な知識の正確さに加えて、国際政治への興味関心の高さや問題文を読解する力など、総合的な力が試される筑駒高らしい出題でした。