慶應義塾高進学【保護者】2024受験体験記

反抗期大爆発の息子との受験生活

慶應義塾高 進学
併願合格校:慶應志木高、青稜高、広尾学園高

匿名希望さん

アメリカ駐在時にSAPIX USAに1年間在籍し、中2の春に帰国しました。日本の公立中に編入後、別の大手塾に転塾しましたが、環境の変化と厳しい塾生活から本人が追い込まれてしまい、激しい反抗期に入りました。スマホの使い方を争って壁に穴が6つ開きました。家庭ではYouTubeゲーム三昧、お風呂にも入らず、ろくに会話もできず、すれ違うだけで舌打ちされ、出口の見えない暗闇の中にいるようでした。あの手この手で塾と学校に送迎し、なんとか帰国後1年経過しました。しかし、ある日彼の中で限界がきて、糸が切れたように、閉じこもり、ついに塾をやめてしまいました。そんなボロボロの状態であることをサピックスに相談し、中学3年の春期講習から再び入室することになりました。

サピックスの先生は、勉強時間を無理やりもうけたり、追い詰めたりすることはなく、息子は少しずつ心を開いていっているようでした。もともと英語と数学が得意であったため、模試の成績はずっと安定していましたが、宿題を全くやらない、家庭学習はゼロ、学校の内申は目も当てられず、受験生らしからぬ暮らしぶりに、とにかくできる限り家から出して自習させるために塾に連れていき、少しでも勉強時間が確保できるよう、必死でした。

夏期講習以降は、週に7日の塾送迎でした。連日一緒に勉強するクラスの仲間は、いつしか戦友となり、今日はこんなことを言われた、と、多くは語りませんが、とげとげしかった息子との会話も少しずつ増えていきました。受験前日も、当日の朝も、ゲーム三昧は変わらず、ついに最後まで自宅で勉強する姿を見ることはできませんでしたが、サピックスの先生方が粘り強く支えてくださり、無事受験を乗り切ることができました。

反抗期と受験は本当に難しかったです。何もかも面倒くさいと嫌がり、第一志望の説明会に行けたのも中3の10月でした。合格体験記を繰り返し読んで、息子に似た経験者がいないか探しました。母の言うことは聞きませんが、先生方の話は素直に聞いていたので、自宅での様子は目をつぶり、塾におまかせしていました。今受験を終えて、急に反抗期が終わるわけでもないので、まだまだ先は長く、難しいです。高校は大学受験のない附属校に決まったので、のびのびと好きなピアノや数学に打ち込んで、視野を広げて充実した学生生活を送ってほしいと願っています。