西大和学園高進学【保護者】2026受験体験記(H・Sさん)

手を離す覚悟をした日

西大和学園高 進学

H・Sさん
●お子さまの名前 Rさん
 オンライン校 士別市・士別中学校

コロナ禍を機に息子の不登校が始まり、混迷を極めた6年間が続きました。中学入学後は高校進学を見据え登校こそ再開したものの、授業中は心ここにあらず。

そんな中で唯一の救いは、SAPIXの授業を前のめりで受講していた姿でした。ただ、宿題を期限内に提出できたことはなく、生活の乱れから授業中に居眠りも度々。目に余る様子に退塾を考えたこともありましたが、授業を楽しむ姿を見ると踏み切れず、そのまま中3を迎えました。

中3では意識が変わりつつあったものの、ふとしたことで心身のバランスを崩し、当時の志望校への思いも霧のように消えてしまいました。何より残念だったのは、あれほど楽しんでいたSAPIXの授業も気乗りせず、欠席したがるようになったことです。熱意を取り戻させようと足を運んだ学校説明会でさえ、本人の意欲を完全に消失させることになり、絶望を深めただけの徒労に終わりました。

子の再始動を諦めかけたそんな折、最後のSAPIXオープンの結果が転機に。自身の慢心と実力の乖離を、やっと本人が自覚したかに見えたのです。

「挫折の痛みを血肉化できるようになるまでは手を離すわけにはいかない」と寄り添い続けた私も、この瞬間に子どもと距離を置く覚悟を決めました。悲壮感に満ちた5か月を経て、受験直前のひと月は、諦念にも似た傍観者の視座で息子を見守りました。

そして受験本番。元来、十分な準備を欠きながらも結果を手にしてしまう「負の成功体験」を重ねてきた子です。今回も第一志望合格という、これまでと同様の終止符を打つことになりました。

自分を過信して先送りせず、やるべきときにやるべきことをできる人になってほしい。入塾当初からの私の願いです。だからこそ高校受験に真摯に向き合ってほしかった。残念ながら、精神的自立の願いは叶いませんでした。

ただ、そんな息子でも合格を掴めたのは、SAPIXで楽しみながら受講した2年半の蓄積があったからに他なりません。

また、過去問演習の遅れを「一発芸披露」という課題で笑いに変え、土壇場でスイッチを入れてくださった先生の機微に触れるご差配も、効果覿面でした。披露予定の一発芸を見せられて率直な感想を伝えると、その後は移動中も過去問に向き合うように。その姿は受験行脚の一番の思い出です。

荒んだ子どもに私が追い詰められ、泥の中で呼吸を繋ぐような日々もありました。そんな時期も、SAPIXの灯が在ったからこそ、今があります。

春からの寮生活は彼に多くの学びを与えてくれるでしょう。親として手を離す覚悟を決めた今、あとは彼自身が自分と向き合い、支えてくださった方々への感謝を忘れず歩んでいってほしい。そして願わくば高校生活で笑いのセンスも磨いてくれることを。

SAPIXは、学力だけでなく私たち親子に多くの気づきを与えてくださいました。これまでのお導き、ありがとうございました!