筑駒高進学【保護者】2026受験体験記(A・Iさん)
帰国即受験にどう対応したか
筑駒高 進学
併願合格校:栄東高、早大学院
A・Iさん
●お子さまの名前 Hさん 渋谷校 世田谷区・三宿中学校
2月15日午後3時、携帯電話で息子の合格を確認した時、胸の奥に静かな喜びが広がった。同時に、その結果に至るまでの道のりを思い返し、単なる合格以上の意味を持つ出来事であったと感じている。
息子は、親の都合で、小学6年の夏から中学3年の夏までインドネシアで過ごし、9月末に日本へ帰国した。それまで海外で生活していたため、日本の受験に関する情報格差は大きかったと思う。
幸い、インドネシアで通っていた塾のつてで帰国後すぐにSAPIXに入塾することができたが、周囲と比べてスタートが遅れていたことは明らかだった。
特に受験科目の理科と社会はインドネシアではほとんど手を付けていなかったので、ほぼ一から学び直す必要があり、短期間で膨大な知識を身につけなければならなかった。
さらに、息子は、都立日比谷高校を念頭に公立高校も進路の一つとして考えていたため、転入先の中学校で内申点を確保する必要があった。11月の期末テストは極めて重要であり、受験勉強との両立は大きな負担だったことは傍から見ても明らかだった。
それでも息子はSAPIXの先生の指導を受けながら、限られた時間を工夫して使い、期末試験対策と受験勉強を並行して進めていった。息子は、SAPIXのスケジュールに沿いつつ、理社を中心に、SAPIXの先生に個別にも相談して、どのテキストや過去問をいつまでにやるかを細かく決め、元日も含めて毎日SAPIXに通い、黙々と勉強を続けていった。
親は、学校行事等を含む全体的スケジュール管理や健康維持、受験校への書類の提出等のロジ面のサポートに徹した。
息子の第一志望は開成高校。高い目標に向かい努力を重ねたが、結果は不合格。その通知を受け取った日の息子は、言葉少なではあったが、深いショックを受けていることは明らかだった。
翌日には筑波大学附属駒場高校の受験が控えていたが、親としてできることはほとんどなく、ただ見守ることしかできなかった。正直なところ、この精神状態では合格は難しいとも思った。
そんな中、支えとなったのがSAPIXの先生方である。先生方の励ましと的確な助言で、息子はすぐに気持ちを立て直し、翌日の試験に臨むことができた。日々の学習だけでなく、精神的に厳しい場面でも支えてくださったことに、深く感謝している。
そして迎えた筑波大学附属駒場高校の合格発表。帰国からわずか数か月で、理社をほぼ一から学び、期末テストとの両立という困難を乗り越えての合格であった。息子は「開成に行きたかった」と悔しさをにじませながらも、「ここで頑張る」と前を向いた。
今回の受験を通じて、息子は努力の大切さと、思い通りにならない現実への向き合い方を学んだのだと思う。この経験は今後の人生において大きな財産となると確信している。
高校合格はゴールではなく新たなスタート。親としては、これからも息子の成長を温かく見守っていきたい。