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埼玉県公立高校 2026年 教科別入試問題分析

英語(学力検査問題)

1 リスニング問題:小問数11

例年通り、No.1~No.3は短い会話を聞いて質問の答えとなるイラストを選ぶ問題、No.4~No.5はそれぞれ放送された英文に関する質問の答えを選ぶ問題、No.6はスピーチの内容に関する3つの質問の答えを選ぶ問題、No.7は放送された会話に関する質問の解答になるよう、与えられた英文の空所を補う問題でした。内容は学校選択問題と同じですがNo.6は選択肢が異なり、No.7は放送された該当語をそのまま聞き取って書く形式でした。

2 空所補充:小問数5

日本語のメモをもとに、英語で作成された文化祭のポスターの空所にあてはまる語を答える問題でした。条件英作文は来年の文化祭への来場を促すもので、時間を要した受検生が多かったと思われます。

3 スピーチの読解(約180語):小問数5

普段の生活だけでなく災害時にも利用できる「フェーズフリー商品」についてのスピーチでした。基本的なレベルの問題が大半であり、着実に得点を重ねたいところでした。

4 対話文の読解(約710語):小問数7

道の駅についての対話文でした。例年通り、文章は4セクションに分かれていました。本文中に解答の根拠が明確に示されているので、それらを素早く見つけ出すことが必要でした。整序英作文は5文型の要素を含み、やや難しかったと思われます。

5 スピーチの読解(約220語):小問数3

日本の学校におけるプロジェクターの使用や教科担任制などの教育環境の変化について生徒たちに考えさせるスピーチでした。条件英作文は「教室で学ぶことと家で動画を見て学ぶことのどちらが好きか」について、理由とともに3文以上で書く問題でした。身近なテーマで書きやすかったと思われます。

長文読解 記述 文法 リスニング 発音・語彙
日本語 英語 大問 長文内
2026年 スピーチ 対話文 スピーチ    
2025年 スピーチ 対話文 スピーチ    
2024年 スピーチ 対話文 スピーチ    
2023年 エッセイ 対話文 スピーチ    
2022年 物語文 対話文 手紙文    

数学(学力検査問題)

1 小問集合

例年通り16問の小問集合でした。(13)は直角三角形に内接する正方形の1辺の長さを求める問題で、類題演習の経験の有無で差がついたと思われます。(16)はピザの大きさを比較する記述形式の問題でしたが、会話文の中に円やおうぎ形の面積を求めるための情報がまとめられているので、解法に困ることはなかったでしょう。

2 小問集合

(1)作図、(2)証明の2問構成でした。(1)は三角形の面積を2等分する直線の作図で、基本的な内容です。(2)は三角形の合同を証明する問題でしたが、与えられた条件を組み合わせれば難しくはありません。いずれも手早く解答したい問題でした。

3 文章題

速さに関する文章題で、2人の移動の状況がグラフで表され、一次関数を利用して解き進める設定でした。会話文やグラフの情報を読み解き、流れに沿って解き進めていきたいところです。

4 データの活用

3科目のテストについて、得点データを表す箱ひげ図に関する問題でした。箱ひげ図をテーマとした大問は初めてでしたが、基礎~標準的なレベルでした。箱ひげ図に関する知識があれば、十分対応可能な大問と言えます。

計算問題 整数 作図 証明 文章題 平面図形 関数 二次関数 場合の数 確率 データの活用 空間図形
2026年      
2025年      
2024年        
2023年    
2022年    

国語

1 実石沙枝子『踊れ、かっぽれ』

地元の祭りに参加する高校生を描いた小説文からの出題です。親しみやすい文章で読みにくさはありません。例年通り、記号選択に加えて字数制限と指定語句のある記述が出されました。

2 漢字の読み取り・書き取り、資料の読み取り

漢字の読み書きや知識にまつわる設問は、おおむね標準的な難度です。資料の読み取りは実用的な言語能力を問うものが毎年出され、2026年は資料についての議論における発言の意図を推測させる設問が出されています。

3 吉岡洋『AIを美学する』

人工知能の発達によって問い直される人間観について考察した論説文からの出題です。記号選択は落ち着いて一つ一つ検討していけば確実に得点につなげられるものでした。45字以上55字以内の字数制限がある記述は、指定語句を手がかりに文中から根拠となる箇所を探していく必要がありました。この大問で点差が生じたと思われるため、丁寧に取り組みたいところです。

4 『宇治拾遺物語』

鎌倉時代の説話集からの出題です。例年と比較して口語訳がつけられている箇所がごくわずかで自力で読む必要がありますが、文章の内容は明快で設問も総じて標準的な難度なので、堅実に得点したい大問です。

5 条件作文

身近な緑との関わりについて、資料から読み取った内容と自分の考えを関連づけて記述するものです。例年の形式を踏襲したもので、過去の入試問題で対策してきた受検生は苦労せず書けたと思われます。

文章1 文章2 文章3 文章4
2026年 実石沙枝子『踊れ、かっぽれ』 吉岡洋『AIを美学する』 『宇治拾遺物語』
2025年 河邉徹『ヒカリノオト』 奥野克巳『ひっくり返す人類学』 『古今著聞集』
2024年 辻村深月『この夏の星を見る』 小川さやかの文章 『一休ばなし』
2023年 逸木裕『風を彩る怪物』 川瀬和也の文章 『浮世物語』
2022年 青山美智子『お探し物は図書室まで』 佐藤岳詩『「倫理の問題」とは何か』 『俊頼髄脳』

理科

1 小問集合(物理・化学・生物・地学)

各分野の基本事項を確認する問題で、記号選択が4問、語句や数値を答えるものが4問の例年通りの構成でした。また、分野は物理、化学、生物、地学が2問ずつでした。問題はすべて基礎レベルなので、なるべく失点を防ぎたいところです。

2 天気(地学)

気象全般に関する問題でした。基本問題が中心ですが、問4の記述問題はやや書きにくいものでした。問5では、多くの受検生にとって見慣れない複雑な図が与えられていますが、問われている内容はあくまで基本事項の確認です。冷静に問題文を読むことが求められています。

3 植物(生物)

植物のつくりとはたらきに関する問題でした。観察や実験はすべて典型的な内容であり、問題もほとんどが基礎知識や基本事項の理解度を測るものでした。こちらも最小限の失点に抑えたいところです。

4 中和(化学)

酸性・アルカリ性の水溶液と中和に関する問題でした。問1~問4は基礎レベルの典型問題です。問5は中和の利用方法に関する記述問題ですが、多くの受検生にとってなじみのない題材であるため、前後の文章などから答えを推測する必要がありました。

5 音(物理)

音に関する基本事項の確認問題と、実験結果を読み取る問題でした。問4では実験結果を自ら考察する姿勢が求められ、問5では実験内容の正確な理解が必要となり、これらはほかの問題に比べて難度の高いものでした。また、問5は計算過程や考え方を記述する形式でしたが、この形式での出題は2019年以来で、対策をしていなかった受検生も多かったものと思われます。

物理分野 化学分野 生物分野 地学分野
2026年 中和 植物 天気
2025年 磁界 物質の特徴 生態系 地震
2024年 運動とエネルギー 化学変化 動物 天体
2023年 化学変化 植物、遺伝 天気
2022年 物質の特徴 人体 天体

社会

1 世界地理総合

世界地理の総合問題で、例年通りの傾向でした。各地域に関する問題は、2022年から出題されていた気候に関連した生活に関するものではなく、自然や旧宗主国の知識を問うものでした。

2 日本地理総合

日本地理の総合問題でした。用いられている資料は多岐にわたりましたが、ほかの公立校の入試問題でも頻出のものが多かったので、得点源にしたい大問でした。地形図の問題は、2025年と同様に歴史分野の知識が求められました。

3 歴史総合(古代~近世)

5つの異なる時代を説明した文章をもとにした、例年通りの傾向の問題でした。史跡の位置や年代を把握する問題はほかの公立校の入試問題と比較すると難度が高く、詳細な知識が求められるものでした。

4 歴史総合(近現代)

近現代の年表をもとにした歴史の総合問題でした。大問3と比較して基本的な知識で解答できるものが多く、確実に得点したい大問でした。

5 公民総合

調べ学習をもとにした大問で、政治・経済の各分野からまんべんなく出題されました。空欄を補充する選択形式の問題のなかには、受検生にとってなじみのないものもありました。

6 総合問題

生徒の学習のまとめを題材にした総合問題でした。形式は例年通りで、問われている知識も基礎的なものだったので、得点源にしたい大問でした。

日本地理 世界地理 日本史 世界史 政治 経済
2026年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 古代・現代 選挙・地方自治・内閣 労働・企業・消費
2025年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 古代~現代 日本政治・人権・裁判 価格・金融政策
2024年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 現代 日本政治・国際社会・人権 貿易・企業・財政
2023年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 中世~近代 日本政治・国際社会 為替・社会保障・環境
2022年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 古代・近現代 日本政治・国際連合 価格・税金