早稲田大学高等学院 2026年 教科別入試問題分析
英語

A エッセイの読解(約860語):小問数28
幼いわが子の自立を複雑な気持ちで見守る父親の目線で書かれたエッセイです。大問2題のみの出題は2020年以来でした。設問は記号選択の形式がほとんどで、父親の心情を読み取ることで正解しやすいものが大半を占めていました。一部、本文中に出てくる難度の高い文法について理解を問うものや、見慣れない語彙や表現が意味する内容について、文脈から推測する必要がある問題が出されました。また、発音・アクセントの理解を問うものが2022年、2024年に続き隔年で出題されています。難度の高い英単語について、意味だけでなく発音も意識して学習する必要があります。最後の設問として、例年のような細かい条件や状況などがない、本文の内容に関連した自由英作文が出されました。親子のやり取りを描いた文章は2020年以前によく出題されていますので、過去の入試問題にも取り組んでおきましょう。
B 物語文の読解(約800語):小問数21
SNSで評価される外見中心の美しさから、本当の美しさとは何かを考える少女の物語文です。現代の若者が抱えがちな問題をテーマにした寓話的な内容でした。2021年から2025年まで続いた設問と選択肢がともに英語で書かれた大問はなくなり、大問Aと類似した形式になりました。設問の約半数は基本的な文法の理解を前提とする問題で、確実に正解したいところです。内容理解に関する設問は記号選択形式が中心で、主人公が持っていた「美しさ」の価値観や、心情の変化を正確に読み取る必要がありました。結末から読み取れる教訓を表した英文の空所を埋める問題では、物語のテーマを理解して抽象的な言葉でまとめる力が求められました。日頃から文章の内容を追うだけでなく「何がテーマなのか」を考える一文要約を意識することが対策になります。
| 年 | 長文読解 | 記述 | 文法 | リスニング | 発音・語彙 | |||||
| ① | ② | ③ | ④ | 日本語 | 英語 | 大問 | 長文内 | |||
| 2026年 | エッセイ | 物語文 | - | - | ● | ● | ● | |||
| 2025年 | エッセイ | 説明文 | エッセイ | - | ● | ● | ||||
| 2024年 | 説明文 | 物語文 | 物語文 | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2023年 | エッセイ | 物語文 | 説明文 | - | ● | ● | ● | |||
| 2022年 | 説明文 | エッセイ | 物語文 | - | ● | ● | ● | ● | ||
数学

1 小問集合
(1)高次方程式、(2)三角形の外接円、(3)不定方程式の3問構成でした。(1)②は4次方程式でしたが、前問があるおかげで解法に困ることはなかったと思われます。(2)は典型的な内容なので、確実に正解したい問題です。(3)も基本的な問題でしたが、条件に気をつけながら丁寧に調べる必要がありました。
2 格子点
座標平面上にある図形の、内部および周上にある格子点の個数について調べる問題でした。図が与えられていないため、自分で図を描く必要があります。早大学院の受験生であれば、できるだけ正確な図を描き、スピーディーに対処したい問題です。
3 二次関数
放物線上の点を結んでできる図形について考察する問題でした。例年通り、図が与えられていませんが、標準的な内容なので確実に得点を重ねていきたい大問と言えます。条件を正しく読み取り、正確な図を描けたかどうかで差がついたことでしょう。
4 立方体のくり抜き
立方体から、3つの図形をくり抜いた後に残った立体図形について考える問題でした。(1)は比較的イメージしやすいものでしたが、(2)(3)は題意を満たす立体図形を把握するのに苦労した受験生は少なくなかったことでしょう。計算量も多く、完答するのは難しかったと思われます。
| 年 | 計算問題 | 整数 | 作図 | 証明 | 文章題 | 円 | 平面図形 | 関数 | 二次関数 | 場合の数 | 確率 | データの活用 | 空間図形 | 球 |
| 2026年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||
| 2025年 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||||||
| 2024年 | ● | ● | ● | ● | ● | |||||||||
| 2023年 | ● | ● | ● | ● | ||||||||||
| 2022年 | ● | ● | ● | ● |
国語

1 内山節『挫折と危機のなかで』
労働や資本主義に生じている問題点について述べた文章からの出題です。文章のテーマや文中の具体例が身近なものではないため、読解に苦労した受験生も多かったと思われます。抜き出しは計4問出され、難度の高いものも含まれていたため、ここで時間を取られた受験生も多かったことでしょう。計4問出された記号選択は、例年通り不適切なものを答える形式でした。まぎらわしい選択肢を含むものが多く、文章自体の難しさも相まって苦戦した受験生も多かったのではないかと思われます。大問2・3と比べると判断に迷う設問が多く、総じて点差のつく大問だったと言えます。
2 山竹伸二『「認められたい」の正体』
他者からの承認について述べた文章からの出題です。高校入試ではよく見かけるテーマなので、受験生にとっては理解しやすいものだったと思われます。字数ちょうどの抜き出しが4問と記号選択が2問出されました。記号選択は大問1と同様にすべて不適切なものを答える形式で、文章の正確な理解が求められました。知識分野では、空欄補充形式で語句を答えるものが2問出されました。1問は一般常識に関するものでしたが、基礎的なものなので得点につなげたいところです。
3 『今昔物語集』
平安時代の説話集からの出題でした。文章の長さは例年並みで、内容も古文の学習を十分に積み重ねている受験生にとっては理解しやすいものでした。計5問出された古文単語や現代語訳に関する問題は、すべて標準的なレベルのものでした。文章の内容に関する問題も、判断に迷うものは少ないので、手堅く得点していきたいところです。
| 年 | 文章1 | 文章2 | 文章3 | 文章4 |
| 2026年 | 内山節『挫折と危機のなかで』 | 山竹伸二『「認められたい」の正体』 | 『今昔物語集』 | - |
| 2025年 | 戸谷洋志『生きることは頼ること』 | 岡山敬二『わからなさを生きる哲学』 | 『世継物語』 | - |
| 2024年 | 谷川嘉浩『スマホ時代の哲学』 | 池田賢市『学校で育むアナキズム』 | 『撰集抄』 | - |
| 2023年 | 鈴木宣弘『食の戦争』 | 福田育弘『ともに食べるということ』 | 『花月草紙』 | - |
| 2022年 | 苅谷剛彦『コロナ後の教育へ』 | 佐藤弘夫『日本人と神』 | 『今物語』 | - |