早稲田実業学校高等部 2026年 教科別入試問題分析
英語

A 語彙:小問数4
与えられた定義を参考に、英文の空所に入る英単語を答える問題でした。
B 並べかえ英作文:小問数4
関係代名詞や仮定法、不定詞など、中学校で習う範囲からの出題が中心だったので、ミスなく正解したい問題でした。
C 正誤問題(約210語):小問数4
本文中の9つの下線部から誤りを4つ選び、正しい形に直す形式でした。どれも基礎レベルなので、素早く正解したい問題でした。
D 物語文の読解(約720語):小問数13
学校図書館の改善をテーマに、読書クラブのメンバーの意見をまとめるリーダーの葛藤を描いた文章でした。本文中の情報と照らし合わせて答える問題が多く、論理的な思考が必要とされました。近年早実高で増えている英文記述も3問、対話文を補完する形式で出題されました。
E 説明文の読解(約420語):小問数8
第二次世界大戦中にアメリカで活躍した女性暗号解読者についての説明文でした。段落ごとの内容に焦点を当てた出題が多く、語数も少なかったので、解きやすかったと思われます。
F 説明文の読解(約730語):小問数16
好奇心が学習や脳に与える影響を扱った説明文で、近年の高校入試で増えている脳科学系の題材であり、読解難度は高めでした。日本語記述が5問あり、該当箇所を素早く見つけて的確に記述する力と、本文内容を具体例に当てはめる応用力が問われました。
G リスニング問題:小問数10
試験開始52分後に実施され、3つのパートで構成されていました。Ⅲは対話文を要約した文の空所に1~5語の英語を補充する形式で記述問題が4問出されました。早実高が日本語記述だけでなく、実用的な英語記述も重視していることがうかがえます。
| 年 | 長文読解 | 記述 | 文法 | リスニング | 発音・語彙 | |||||
| ① | ② | ③ | ④ | 日本語 | 英語 | 大問 | 長文内 | |||
| 2026年 | 物語文 | 説明文 | 説明文 | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 2025年 | 説明文 | 説明文 | 物語文 | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 2024年 | 説明文 | 物語文 | エッセイ | - | ● | ● | ● | ● | ● | |
| 2023年 | 説明文 | 説明文 | 物語文 | - | ● | ● | ● | ● | ● | |
| 2022年 | 説明文 | 説明文 | 説明文 | - | ● | ● | ● | ● | ● | |
数学

1 小問集合
(1)整数部分・小数部分と式の値、(2)二次方程式の文章題、(3)変域、(4)データの活用(第3四分位数)からなる小問集合でした。2019年から8年連続で、データの活用から出題されました。どの問題も難度は高くないので、手早く正解を積み重ねたいところでした。
2 平面図形
(1)は二等辺三角形の内部にできる相似、(2)は三平方の定理の証明についての問題でした。(1)①の証明問題はシンプルな構図なので、時間をかけずに正解したいところでした。(2)は三平方の定理を視覚的に証明するという見慣れない出題で、対応できた受験生は多くなかったことでしょう。
3 確率
当たりくじを引く確率についての大問でした。(2)(3)は多くの場合分けが生じ、状況を正確に把握する必要があったため、容易ではなかったと思われます。ともに正答を導くのに時間と労力がかかりました。
4 二次関数
二次関数と正十二角形に関する大問でした。いずれの問題も正十二角形の図形的性質を利用して解く必要がありました。また、それらの性質を的確に用いて、いかに計算量を減らすことができたかで、差がついたことでしょう。
5 空間図形
立方体の切断に関する大問でした。見慣れない設定ではあるものの、早実高の受験生であれば、(1)は正解したいところでした。(2)は対称性を利用することで図形の把握はできるものの、正解までたどり着くのは容易ではなかったと思われます。
| 年 | 計算問題 | 整数 | 作図 | 証明 | 文章題 | 円 | 平面図形 | 関数 | 二次関数 | 場合の数 | 確率 | データの活用 | 空間図形 | 球 |
| 2026年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||
| 2025年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
| 2024年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
| 2023年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 2022年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
国語

1 菊池寛『マスク』
感染症対策としてマスクをつけることへの、主人公の心の動きを描いた小説文です。文章量は例年通りやや多めでしたが、今から100年前にスペイン風邪が大流行したときの、未知の病気に対するさまざま心理的葛藤だけでなく、当時の世相などもうまく表現されている文章なので、テンポよく読めたと思われます。設問は内容理解や心情説明に関するものが中心で、抜き出し1問を除いて、すべて記号選択でした。大問2の記述を書くのに時間がかかる分、この大問は時間配分に注意する必要がありました。
2 池田喬『「嘘をつく」とはどういうことか』
嘘のない生き方について、「誠実さ」という概念に注目しながら考察した文章です。哲学的なテーマを扱っていますが、平易な言葉で書かれているので、受験生にとって読みやすいものでした。例年通り、字数制限のある空欄補充形式の記述が複数出されていますが、それぞれの設問条件から書くべきポイントをとらえるのが難しく、解答の根拠を探しづらいものでした。早実高の国語攻略の鍵となる大問です。そのほか、漢字の読み取り1問、書き取り2問が出されました。
3 『醒睡笑』
江戸時代初期の笑話集からの出題で、遺産相続をめぐる話が描かれています。設問の形式は記号選択が中心でしたが、少し入り組んだ内容の文章であったため、注釈を参考にしながら正確に読み取る必要がありました。内容理解の記号選択のほか、文学史や歴史的仮名遣いが出されましたが、これらの知識問題は標準的なレベルなので、ここでの失点は避けたいところです。
| 年 | 文章1 | 文章2 | 文章3 | 文章4 |
| 2026年 | 菊池寛『マスク』 | 池田喬の文章 | 『醒睡笑』 | - |
| 2025年 | 神西清『母たち』 | 中屋敷均の文章 | 『横笛草紙』 | - |
| 2024年 | 大江健三郎『数十尾のウグイ』 | 國分功一郎『目的への抵抗』 | 『今昔物語集』 | - |
| 2023年 | 又吉栄喜 『カーニバル闘牛大会』 | 佐藤弘夫『死者と神の行方』 | 『風姿花伝』 | - |
| 2022年 | 阿部知二『地図』 | 藤田政博『バイアスとは何か』 | 『十訓抄』 | - |