【学校説明会報告書】東京都立西高等学校
基本情報
【学校名】
東京都立西高等学校
【所在地】
〒168-0081
東京都杉並区宮前4-21-32
【交通アクセス】
京王井の頭線「久我山駅」徒歩10分
JR中央線「荻窪駅」「西荻窪駅」よりバス
【ホームページ】
https://www.metro.ed.jp/nishi-h/
【創立】
1937年
【SAPIX偏差値】
52
地図
スクールライフ
【男女別】
共学校
【附属中学】
なし
【附属大学】
なし
【学年規模】
320名
【制服】
なし
【プール】
あり
【食堂】
あり
【購買】
なし
【寮】
なし
【帰国入試】
なし
【登校時間】
8:30
各種データリンク
【入試結果】
https://www.metro.ed.jp/nishi-h/guide/application.html
【進学実績】
https://www.metro.ed.jp/nishi-h/career/course.html
【募集要項】
https://www.metro.ed.jp/nishi-h/guide/guidance.html
【SAPIXによる入試問題分析】
https://www.sapix.co.jp/lab/42470/
説明会内容
【説明会名称】
塾対象学校説明会
【説明会日時】
2026年5月26日(火) 10:00~12:30
【説明会実施会場】
視聴覚ホール
- 西高の教育方針は、①文武二道②自主自律③将来を見通した進路指導④授業で勝負
- 授業は基本的に(月)~(金)の週5日、1コマ50分、週3日は7コマ。土曜日は必修ではなく特別講座を行う。予習復習が前提のため、自学のスタイルの確立が必須。
- 文理選択は高校3年になってからなので、生徒全員が幅広い教養を身に着けることができる。例年、理系選択をする生徒が多い。
- 進路指導の一環として、オリジナルの進路ノートを用意し、学習計画をしたり進路説明会の内容を整理したりする用途で使っている。決して放任ではない。
- 定期考査とは別に教員が作成する実力テストを実施。補習や講習は充実した体制を整えている。土曜講座のほかに、夏期講習や日常的に実施される補習、早朝補講、添削指導を行っている。20時まで自習可。
- 今春卒業の78期生はしっかり進学実績を出してくれていて、東京一科+国立医学部の合格者数は卒業生の2分の1を占める。78期の現役進学率は70.3%で、他の都立重点校と比べても遜色ない。
- 日比谷高との違いとして、首都圏以外の地方難関国公立に合格していて、特に京都大学の合格者数(23名)は首都圏1位。大学での研究内容まで考えて、あえて東京大学ではなく東北大学を選ぶような生徒もいた。
- 校則はほとんどなく、生徒が自分で考えて行動している。
- 学校行事も実行委員会主体で運営し、クラブ活動も盛ん。全60ほどの部活動・同好会などにほぼみんな加入していて、加入率は197%。兼部が多い。
- 都教委「理数研究校」の指定を受けていて、探究活動が充実している。高1で「企業探求」、高2で「個人探求」で様々な課題に対して論文を作成している。豊富な実験、野外実習、レポート、探究学習プログラム(協動性重視)などを取り入れている。
- 教室内にWi-Fiを完備、全生徒が1人1台iPadを持ち、各教科や探究活動で活用している(ロイロノートを利用)。
- 2024年度から生成AI研究校に認定され、主に学習や授業における文章生成AIの使い方を研究・模索している。デジタルとそうでない部分の両面について育成している。
- 言語能力を磨くために年間25冊の読書を奨励している。国語科を中心に、ディベート、3分間スピーチ、書評大会を実施している。これは生成AIの活用と両輪となると考えている。
- 都教委「GE-NET20」の指定を受けている。英語教育、国際理解教育、グローバルリーダーの育成を大きな柱としている。英語4技能試験の受験料や海外留学の支援、オンライン英会話に予算が出ている。
- 海外留学への支援は都教委「次世代リーダー育成道場」に他校よりも多い希望者が参加している。また、独自の海外研修プログラムも持っていて、ハーバード大学やMITの特別講義・ワークショップに参加する実践的な内容である。留学した生徒は、単位認定の制度を活用して進級・3年で卒業することも可能だが、西高は「休学」として、帰国後1つ下の学年に入る生徒が多い。本人も周りもそれを気にしない雰囲気がある。
- 首都圏公立進学校校長会主催の次世代リーダー養成プログラムにて夏休みにスタンフォード大学で特別講義やワークショップに参加可能。インドネシアの姉妹校と交流がある。
- 英語はオールイングリッシュの授業、スピーキングテストの実施、4技能を測る外部検定試験の受験、授業での英語ディベート、即興型英語ディベート、年間20回のオンライン英会話(独自カリキュラム)など様々な取り組みを行っている。
- 募集人員は10月に教育委員会から発表される。2024年より男女合同選抜が始まり、入学者は最初の2年間は女子の方がやや多かったが、2026年は男子がわずかに多かった。
- 推薦選抜の形式は変更予定なし。個人面接と集団討論があり、集団討論を大事にしている。面接だけではわかりえない本人の特性を見極める意図がある。特別な対策は必要ないが、普段からコミュニケーションやリーダーシップを大事にしてほしい。集団討論の内容は時事的なものが多いので、日頃からアンテナを張って、さまざまなことに興味を持ってほしい。
- 学力検査について。西高に出願する生徒のESAT-JはほぼA評価。自校作成問題は「考える力」「表現する力」を問うことを意識して作られている。平均点は低いこともあるが、それを狙って作題しているわけではない。共通問題の理科・社会の平均点は高く、受検生は満点を目指してほしい。
【自校作成問題解説・国語】
- 大問1と2は漢字の読み書き。AIの影響なのか、文字をなんとなくの形で認識していて、それが誤答につながっていると思われる。特に「毀損」の1文字目を「殷」と間違えたような誤答が目立った。「疑義」も「義疑」という誤答があり、漢字の成り立ちを考えてほしい。
- 大問3の物語文は中学生には馴染みの薄い状況であるし、大問4の説明文もかなり複雑である。ただ、設問に正対して取り組んでほしい。なんとなくで解いても最後の二択で間違える可能性が高い。
- また、大問4問7の記述問題は無回答が4割ほどいた。何かしらを書けば半分程度の点数はもらえているのでもったいない。評価基準は「社会的な事例に基づいて独創的に考えられているか」であり、結論を最初に決めてから書くことが大事。漢字ミスやひらがな表記が増えている。ひらがなだと情報量が減ってしまい、作文の質が下がる。
- 大問5は古文漢文を通じて表現を理解することが求められた。
- 全体として時間が足りずに苦戦している印象だが、これは普段からの言語経験(読書など)が影響していると考えられる。教科書レベルに満足せず、新書を読むなど豊かな言語体験をしてほしい。
【自校作成問題解説・数学】
- 数学の問題で大事にした観点は「記述ができるか」と「時間内に答えにたどり着けるか」
- 大問1は基本的な問題が中心だが、問1では計算ミス、問3はゼロを整数に含めない、問4は「2つ選べ」という指示の見落としなどがあった。
- 大問3は半円を重ね合わせた図形問題で、受検生は見慣れないと思ったかもしれないが、円の性質を含む問題であり正解にたどり着くことは十分可能である。(2)は証明問題だが別解はたくさんあるので、日頃の勉強から別解がないか意識してほしい。
- 大問4は総合問題と呼んでいる西高独自の問題である。(2)は正答率が16.8%で、解答用紙の様子から見ると時間が足りなかったようである。(4)は具体から抽象に進めることで解法を掴んでほしい。
- 全体として、高校・大学でも必要な力を問うものになっていて、受検生は中学校・塾の授業を大事にしながら考える力を養ってほしい。
【自校作成問題解説・英語】
- 大問1のリスニングは共通問題で選択問題はどれも正答率がとても高い。ただ、記述問題では初歩的なミスで0点になる解答が目立った。これは後半の英作文でも見られる傾向である。
- 大問2の対話文では問1(d)の前後の表現をヒントにして、正答アのchangeを導いてほしい。問3は内容一致だが、だれの発言なのかや内容がすり替えられていないかに気を付けて解く必要があった。時系列を把握していないと思われる誤答が目立った。
- 大問3は説明文で、情報の整理が大事である。大問2と同様に内容一致問題の正答率が低かった。また、問8は英作文だが、テーマは自分事としてとらえやすいはずである(英単語の勉強方法とその役立て方)自分の意見をしっかり見せてほしい。また、採点基準は1.勉強法 2.役立て方 3.文法・構造の3つを4点ずつとしている。文法ミスが多くても無制限に減点はせず、これは他の都立高校とは違うはず。書いていれば平均8点ほどもらえているのに、無回答が135名いたのは残念である。また、問に正対しない解答(自分は英語が好きである、など)もあったが、残念ながら0点である。
- 大問4問6は本文の内容と「異なる」ものを選ぶ形式だったが、気づいていないと思われる解答があった。また、問7の形式は昨年から変わったが、文脈・内容理解の趣旨は変わらない。難しくはないが読解の正確さやスピードは求められる。
- 全体で3000語を超えるので読み切る体力が必要であるが、これは西高での学びの準備だと考えている。
参加者の着目ポイント
- 登壇された4人の先生はどなたも西高の教育に誇りを持っている様子がとても強く感じられました。
- 入試問題の解説では、各科目で様々な説明がありましたが、「思考力」「記述力」「コミュニケーション」というのが共通点だと思います。
- 英数国の全ての問題で記述問題が与えられていますが、それぞれの解説の中で、ただ文章・数式を書くのではなく内容・伝え方を工夫してほしい、というメッセージがあったり、入試というのは高校から受検生に対しての最初のコミュニケーションの場なので、受検生もメッセージを受け取って何かしらの形でコミュニケーションをとる努力をしてほしい、という趣旨のことを複数科目の先生が言っていたり、ただ知識があるだけではない生徒を求めているのだと感じました。
- 西高の入試問題は作りこまれ、解き応えのあるものが多い印象でしたが、求める生徒像に対するメッセージを強く打ち出していることを改めて実感できました。
- 説明会の日は中間テストの初日で、説明会の終了時間が生徒の下校時間と重なり、西高生の雰囲気を肌で感じることができました。服装はもちろん私服OKで、金髪にしている生徒もいて、自由な雰囲気が垣間見えました。テスト後でやや疲れた表情ではあったものの、西高での生活を楽しんでいる様子がうかがえました。
- 本ページ掲載の情報はSAPIX中学部の独自取材によるものです。受験など重要な情報は生徒募集要項や学校ホームページで必ず確認してください。
- SAPIX中学部では学校説明会に参加することを推奨しています。本ページはあくまで「参考」と捉え、実際に学校に足を運んでみましょう。