市川高進学【保護者】2024受験体験記(F・Hさん)

中学受験不合格体験記

市川高進学

F・Hさん
●お子さまの名前 Sさん

息子が通学していた小学校は、全員が中学受験をし、ほぼ全員が難関国立・私立へ進学するという、少し特殊な環境でした。息子も新4年生クラスからサピックスでお世話になり、受験準備をしていました。初めは『学校の授業よりも楽しい!先生が面白い!』と目をキラキラさせて通塾していたのに、6年生になる頃には何か理由を見つけて休むようになりました。『みんなと同じように、良い学校に行かないといけない』という曖昧な志望動機しかなかった息子にとって、中学受験は苦しい戦いでした。苦手教科克服のために入塾したはずの大手個別指導塾でしたが、SS特訓が始まって間もなくサピックスをやめて個別指導塾一ヶ所で受験に挑みたいと、息子自身がサピックスからの退塾を決めました。単純に勉強から逃れたかったのでしょう…受験目前6年生の秋でした。受験結果は第一志望校不合格。私立への進学をやめ高校受験でリベンジする事にしました

1・2年生の間は部活に励み、3年生を迎える頃、数ヶ月通塾したり、体験授業に行った塾がありましたが、どこに行かせてみても、息子の活気が出ません。『やっぱりサピしか勝たん』と息子に言われ、通塾に片道1時間かかる事を懸念しながらも再びサピックスにお世話になる事にしました。様々な塾を体験した息子がサピックスに戻ると決めた理由は、子供達の集中力を途切れさせない先生方のトーク術が、他塾とは比較にならないくらい素晴らしかったからです。

中学受験と違い、『強豪校で絶対に部活を続けたい』『進学したい大学に近づく高校に行きたい』と明確な志望動機があったので、大好きなゲームを断ち、今度は本気で勉強を始めました。第一志望校合格。長い長い受験生活がやっと終わり、息子と主人と三人で沢山の嬉し涙を流しました。

高校受験まで終えてわかった事は子供に合った受験の時期があるということです。小学生の頃の息子には、なぜ難関私立校を目指しているのかわからず、そこに向かって努力する精神力がありませんでした。強烈な反抗期も重なり親子喧嘩が絶えず、良い学習環境とは言えませんでした。中学生になると、精神面でも成長した息子には、親のサポートが無くても努力出来る精神力が備わっていました。中学受験時に親子二人三脚で走るよりも、高校受験でサピックスの先生と二人三脚で走る方が速く上手に走る事ができるタイプだったのです。

中学受験を経験している分、試験当日のプレッシャーや、不合格となる恐怖を知っており、情緒不安定な時もありました。サピックスの先生方には、精神面を含め全面的にサポートして頂き、合格まで導いて頂きました。この場をお借りして、サピックスの先生方に深謝申し上げます。息子が経験した中学受験不合格と高校受験合格は、この先の人生で立ちはだかる高い壁も乗り越えていける力となったに違いありません。