神奈川県公立高校 2026年 教科別入試問題分析
英語

1 リスニング問題:小問数7
対話文と、ある話者の説明を聞いて設問に答える形式の3部構成で、すべて選択形式です。後者は新傾向で、説明の意図を正確に汲みとって考える必要があり、難度が高いものでした。
2 語彙:小問数3
形式に変化はなく、対話文の空欄に当てはまる語を選ぶ問題です。例年は選択肢で用いられる単語が難しい傾向にありましたが、2026年は問題文中の語彙レベルも上昇しました。
3 適語選択:小問数6
大問2と同じ形式の文法問題です。小問数は増えましたが、その分全体の難度は下がり、基本的な文法知識に関する問題で構成されています。
4 並べかえ英作文:小問数5
不要語に注意して語を並べかえ、対話文を成立させる、例年通りの形式です。大問3と同様に小問数は増えましたが、全体の難度は下がりました。
5 条件英作文:小問数1
英文の内容に対応する3枚の絵に合わせて、本文中の空欄を埋める問題です。例年通り、語数や使用語の指定があります。
6 表の読み取り(約480語:小問数3)
職場体験の情報について書かれた英文が軸となった読解問題で、従来の説明文と資料の読み取りの形式から大きく変わりました。表と選択肢間における英語表現の言いかえで求められる語彙のレベルは比較的高く、資料数も増加しました。
7 表の読み取り(約600語:小問数2)
大問6と同様に、高校生活に関連した資料を軸にした読解問題です。探すべき情報を正しく把握して、資料から素早く見つけることが求められました。
8 対話文の読解(約760語:小問数4)
生成AIについて、生徒と教師が話し合う対話文です。内容一致問題では、特に登場人物ごとの意見や行動を丁寧に把握する必要がありました。
| 年 | 長文読解 | 記述 | 文法 | リスニング | 発音・語彙 | |||||
| ① | ② | ③ | ④ | 日本語 | 英語 | 大問 | 長文内 | |||
| 2026年 | 対話文 | - | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2025年 | 説明文 | 対話文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2024年 | 説明文 | 対話文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2023年 | 説明文 | 対話文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2022年 | 説明文 | 対話文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
数学

1 計算問題
例年通りの選択問題で、正負の数、文字式、平方根などの基本的な計算問題でした。確実に得点したい大問です。
2 小問集合
連立方程式、二次方程式、二次関数の変化の割合、整数、回転体の体積の6問構成でした。こちらも大問1と同様に選択問題なので、問題文をしっかり読んでミスなく解答したい大問でした。
3 小問集合
(ア)円と相似、(イ)箱ひげ図、(ウ)平面図形、(エ)速さの文章題でした。(ア)の(ii)は、(i)で証明した図形以外の相似形に気づけたかどうかが鍵でした。(イ)から(エ)はどれも例年より取り組みやすく、過去の入試問題を解いていれば点数を重ねることができたと思われます。
4 二次関数
二次関数、一次関数、比例のグラフに関する問題でした。(ア)と(イ)は基本問題です。(ウ)は選んだ解法によっては煩雑な計算が必要になりますが、面積比を利用することで手早く解くことも可能でした。
5 確率
さいころの出た目にしたがって玉を分けていく確率の問題で、例年通り、正確なルールの把握が求められました。出た目の組合せによって2つ目の操作が異なるため、さまざまなパターンを考察する必要があり、この大問を解くのに時間がかかった受検生が多かったと思われます。
6 空間図形
円柱についての問題で、(ア)は表面積、(イ)は立体図形上の3点を結んで作られる図形の面積を求める問題でした。(イ)は3辺の長さから、図形の特徴に気づけたかどうかで差がついたことでしょう。
| 年 | 計算問題 | 整数 | 作図 | 証明 | 文章題 | 円 | 平面図形 | 関数 | 二次関数 | 場合の数 | 確率 | データの活用 | 空間図形 | 球 |
| 2026年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 2025年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 2024年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 2023年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||
| 2022年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
国語

1 漢字・短歌の鑑賞
例年と同様に、漢字の読み書きは記号選択で、難度は標準的でした。しっかり取り組んできた受検生であれば高得点を狙うことが可能です。短歌の鑑賞では表現技法への理解が求められました。
2 永井紗耶子『秘仏の扉』
写真師である主人公が、自分の写真に足りない何かを掴んでいく場面を描いた小説文からの出題です。リード文も付されているので、全体のテーマを読み取ることは容易であったと思われます。ただし、標準的な難度だからこそ、落ち着いて確実に各設問に解答していかないと得点差のつきやすい大問でもありました。
3 吉岡洋『AIを美学する』
身体という観点で、人間とAIとを比較した論説文からの出題です。内容が読み取りにくい部分は、落ち着いて精読することが求められました。文章内容の理解に関する記号選択が6問あり、本文と選択肢の内容を慎重に照らし合わせて解答する必要がありました。
4 『宇治拾遺物語』
鎌倉時代に成立した説話集からの出題です。登場人物の関係は掴みやすく、読むこと自体に苦労はありません。文章展開が理解できているかどうかが問われました。記号選択は標準的な難度だったので、時間をかけずに解答することが求められました。
5 2つの文章の読み取り
2025年と同様に、複数の文章とそれらについてのメモの内容を読み取る形式で、空欄補充と条件つきの記述が出されました。記述は、条件が付されていることによって何を書けばよいかが分かりやすく、難度は標準的でした。
| 年 | 文章1 | 文章2 | 文章3 | 文章4 |
| 2026年 | 永井紗耶子『秘仏の扉』 | 吉岡洋『AIを美学する』 | 『宇治拾遺物語』 | - |
| 2025年 | 砥上裕將『一線の湖』 | 岩内章太郎『〈私〉を取り戻す哲学』 | 『太平記』 | - |
| 2024年 | 髙森美由紀『藍色ちくちく』 | 井上雅人『ファッションの哲学』 | 『古事談』 | - |
| 2023年 | 瀧羽麻子『博士の長靴』 | ハナムラチカヒロ『まなざしの革命』 | 『平家物語』 | - |
| 2022年 | 青谷真未の文章 | 小浜逸郎の文章 | 『十訓抄』 | - |
理科

1 小問集合(物理)
(ア)音、(イ)と(ウ)は力に関する問題でした。(イ)はばねばかりにかかる力とばねの伸びの問題でしたが、出題形式がやや見慣れないもので、ばねばかりのしくみに関する十分な理解が求められました。
2 小問集合(化学)
(ア)物質の特徴(イ)水溶液(ウ)化学変化に関する問題でした。典型的な内容ですが、(ウ)は物質名が明かされず情報量も多いことから、ややミスをしやすい問題でした。
3 小問集合(生物)
(ア)植物(イ)遺伝(ウ)生態系に関する問題でした。いずれも基礎レベルの知識問題ですが、(イ)は条件を整理して考える力が求められました。
4 小問集合(地学)
(ア)岩石(イ)地質(ウ)天気に関する問題でした。(ウ)は複数の条件を組み合わせて考える問題で、落ち着いて対処することが求められました。
5 電流(物理)
電流による発熱に関する問題でした。電流についての基礎的な理解と、表を読み取る力が求められました。オームの法則や発熱量に関する理解度によって差がついたことでしょう。
6 イオン(化学)
物質のイオンへのなりやすさと化学電池に関する問題でした。計算問題は出ませんでしたが、イオンのしくみについて、本質的な理解力が試されました。
7 植物(生物)
植物の光合成と呼吸に関する問題でした。生物分野で頻出の対照実験が2026年も出題され、実験の組み立てや仮説の検証を行う思考力が求められました。
8 天体(地学)
主に太陽に関する天体の問題です。知識問題で発展的な内容に関するものが出され、計算問題でも思考力が必要でした。
| 年 | 物理分野 | 化学分野 | 生物分野 | 地学分野 |
| 2026年 | 小問集合、電流 | 小問集合、イオン | 小問集合、植物 | 小問集合、天体 |
| 2025年 | 小問集合、運動 | 小問集合、化学変化 | 小問集合、生態系 | 小問集合、地震 |
| 2024年 | 小問集合、磁界、音 | 小問集合、イオン | 小問集合、遺伝 | 小問集合、天気 |
| 2023年 | 小問集合、電流、運動とエネルギー | 小問集合、化学変化 | 小問集合、植物 | 小問集合、地質 |
| 2022年 | 小問集合、光 | 小問集合、イオン | 小問集合、人体 | 小問集合、天体 |
社会

1 世界地理
ヨーロッパ州を題材とした問題でした。ヨーロッパに関する気候・農業やヨーロッパ連合をはじめとした経済組織の知識をまんべんなく理解している必要がありました。
2 日本地理
神戸市などの日本の埋め立て地を題材とした問題でした。ほかの大問と比べて資料・年表の読み取りが中心で、慎重に情報を処理する能力が求められました。
3 歴史(古代~近世)
人の移動が政治・経済に与える影響を題材とした問題でした。それぞれの時代や文化の特徴を正確に把握し、文章を読み取って解答につなげる必要がありました。
4 歴史(近代~現代)
近代以降の日本の経済・産業を題材とした問題でした。大問3と比べて、より詳細な年代把握や語句に関する知識が求められました。
5 経済
日本の税を題材とした問題でした。さまざまな税の特徴や財政政策・社会保障制度などの仕組みを正しく理解しておくことが求められました。
6 政治
一人ひとりの意見がどのように政治に反映されるのかということを題材とした問題でした。与えられた条件がやや複雑な問題があったため、しっかりと時間をかけて解答したい大問でした。
7 三分野総合
世界の経済格差を題材とした問題でした。地理・歴史・公民の分野を横断した資料読解問題が出題されたため、柔軟な思考力が求められました。
| 年 | 日本地理 | 世界地理 | 日本史 | 世界史 | 政治 | 経済 |
| 2026年 | 地形・産業 | 世界地理総合 | 古代~現代 | 中世~現代 | 国会・選挙・地方政治 | 税・社会保障・財政 |
| 2025年 | 気候・地形図・産業 | 経緯度・気候・貿易 | 古代~現代 | 近代~現代 | 内閣・人権・国際社会 | 消費・企業・金融 |
| 2024年 | 地形図・地形・人口 | 経緯度・気候・地誌 | 古代~現代 | 古代~現代 | 三権・人権・国際社会 | 社会保障・為替・金融 |
| 2023年 | 地形図・人口 | 経緯度・気候 | 古代~現代 | 中世~現代 | 三権・人権 | 労働・社会保障 |
| 2022年 | 産業・地形図 | 地図・気候・産業 | 古代~現代 | 近代~現代 | 基本的人権・憲法 | 企業・財政 |