渋谷教育学園幕張高校 2026年 教科別入試問題分析
英語

1 適語句選択(約280語):小問数10
英文中の空欄に入る語句を選んで答える問題です。区別が曖昧になりがちな表現について正確な理解が求められる設問が出されました。
2 並べかえ英作文(約160語):小問数4
英文中の空欄にあてはまるように語句を並べかえる問題です。文法的には複数のパターンの並べかえ方が成立するなかで、並べかえた英文の意味が前後の文脈に適するかどうか判断しながら解く必要がありました。
3 英文記述:小問数2
日本語の文章の一部を英訳する問題です。使用する単語や熟語は平易ながらも、完成させるべき英文の構造を考え、どの文法を用いればよいか判断することが難しい問題でした。
4 説明文の読解(約800語):小問数9
言語コミュニケーションにおける、意味の伝え方とその読み取り方の違いを示す、二つの型について紹介する説明文です。すべて記号選択の問題で、日本語で正確に言語化しづらい概念について、それぞれの型の特徴を文章中の具体例を通して正確に理解する必要がありました。
5 物語文の読解(約925語):小問数8
先進国に住む少女と発展途上国に住む少年が、手紙のやり取りをするなかで、それぞれの視点からお互いの状況を案じている様子を描いた物語文です。本文中から必要な要素を考えて、問いに対する答えとして適切な内容でまとめる日本語の記述力が求められました。空欄に入るセリフを選ぶ問題では、直前の相手のセリフの意図と心情を読み取る必要がありました。
6 リスニング問題:小問数7
Part1は短めの対話文が3つで放送回数が1回、Part2は少し長めの説明文で放送回数が2回でした。どちらも内容に関する質問の答えを選ぶ形式です。選択肢のみ記載されていて、質問も聞き取る必要があります。
| 年 | 長文読解 | 記述 | 文法 | リスニング | 発音・語彙 | |||||
| ① | ② | ③ | ④ | 日本語 | 英語 | 大問 | 長文内 | |||
| 2026年 | 説明文 | 物語文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2025年 | 説明文 | エッセイ | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2024年 | 説明文 | 物語文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2023年 | 説明文 | 物語文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
| 2022年 | 説明文 | 物語文 | - | - | ● | ● | ● | ● | ||
数学

1 小問集合
(1)文字式の計算、(2)因数分解、(3)整数、(4)式の値、(5)方程式、(6)データの活用からなる小問集合です。2025年に引き続き、データの活用からの出題がありました。また、処理に手間のかかる問題も多く含まれていたため、苦戦した受験生も少なくなかったと思われます。
2 確率
サイコロを3回投げたときの確率の問題です。(1)(2)ともに丁寧な数え上げが必要なため、解答に自信を持てなかった受験生も多かったと思われます。表を作ったり、場合分けをしたりして精度を上げられるような工夫をすることで、取り組みやすくなったことでしょう。
3 二次関数と動点
折れ線上を動く点と、放物線上を動く点の位置関係に関する問題です。小問ごとに状況や文字設定が変化するため、戸惑った受験生も多かったことでしょう。内容はそれほど難しいものではないので、渋谷幕張高の受験生であれば対応したい大問です。
4 平面図形
長方形を組み合わせてできる六角形に関する問題で、(1)が解けるかどうかで大きく差がついたことでしょう。手を動かし、求めた値を書き込むなどして、必要な情報を見つけ出すという基本的なことができれば、十分対応可能です。
5 空間図形
立方体と三角柱を組み合わせてできた立体の切断についての問題です。立体の切断における基本的な手順が踏めれば(1)は対応可能です。(2)は解法の選択次第では、やや複雑な計算処理が必要なため、試験時間内に正答にたどりつくのは容易ではなかったと思われます。
| 年 | 計算問題 | 整数 | 作図 | 証明 | 文章題 | 円 | 平面図形 | 関数 | 二次関数 | 場合の数 | 確率 | データの活用 | 空間図形 | 球 |
| 2026年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 2025年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||||
| 2024年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||
| 2023年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||||
| 2022年 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
国語

1 佐伯啓思『死にかた論』
安楽死の問題の難しさを現実の死のあり方や近代の価値観という観点から論じた文章からの出題でした。渋谷幕張高で過去に出題された論説文と比べ、標準的な文章量であり、内容が具体的で読み取りにくさはありません。字数制限のない記述は、本文全体をふまえ、構造的に説明する必要があり、差がついたものと思われます。記号選択は細部まで吟味する注意深さが必要な問題が目立ちました。漢字は標準的な難度でした。
2 梅崎春生『失われた男』
戦争末期にある兵隊が恋人からもらった手紙を契機に大胆な決断に至る心情を描いた、戦後間もない時期に発表された小説文からの出題でした。長めの文章でしたが、難しい表現も少なくテンポよく読めるものでした。字数制限のない記述は傍線部の分析を正確に行い心情を説明する必要がある難度の高い問題でした。また、記号選択では正しいものを「すべて」選ぶものもあり差がついたはずです。オノマトペの問題と漢字は標準的な難度でした。文学史はヒントから考えさせる形式でしたが、難度が高い問題でした。
3 『宇下人言』
江戸時代に記された松平定信の自叙伝からの出題でした。2025年は約4ページの長大な古文でしたが、2026年は2024年までの水準に戻りました。ただし、本文のテーマが分かりづらく精読に時間がかかる内容でした。記号選択も渋谷幕張高らしく、単純な知識の運用で解答できる問題はなく、文脈から類推する必要がありました。字数制限のない記述は、要点のみを記述するために具体的な内容を自分の言葉で置き換える力も求められる難度の高いものでした。
| 年 | 文章1 | 文章2 | 文章3 | 文章4 |
| 2026年 | 佐伯啓思『死にかた論』 | 梅崎春生『失われた男』 | 『宇下人言』 | - |
| 2025年 | イ・ヨンスク『「ことば」という幻影』 | 志賀直哉『真鶴』 | 『春雨物語』 | - |
| 2024年 | 末木文美士『哲学の現場』 | 岡本かの子『家霊』 | 『太平記』 | - |
| 2023年 | 藤高和輝の文章 | 宇佐見りん『くるまの娘』 | 『醒睡笑』 | - |
| 2022年 | 馬渕浩二『連帯論』 | 佐多稲子『水』 | 『徒然草』 | - |
理科

1 地震(地学)
東日本大震災をテーマにした地震と津波についての問題でした。見慣れないグラフの解析や設定を与えての計算などが出題されました。グラフや状況を分析する力が求められ、大きな得点差が生じたと思われます。
2 化学変化、イオン(化学)
酸化還元に関する大問です。高校化学に踏み込んだ内容を中学生が扱えるように落とし込んだ設定を読み解き、発展的な化学式を用いて解答する必要がありました。過去の入試問題などでしっかり準備をしてきた受験生であれば対応可能な内容で、合格者に限れば正答率は高かったものと思われます。
3 人体、細胞(生物)
細胞分裂と消化について、読解力に加えてやや発展的な知識を要する問題と、単位やグラフの読み取りに気を使う計算問題で構成されていました。難関校では類似したテーマの出題も散見されるので、類題を解いたことのある受験生は有利だったと考えられます。
4 力(物理)
力と圧力の正しい理解が問われました。設定そのものは珍しくありませんが、気圧と水圧の正しい理解のもと、計算式を立てることは容易ではありません。難関校を目指す受験生であっても理解度に差ができやすい単元で、大きく差がついたと思われます。
| 年 | 物理分野 | 化学分野 | 生物分野 | 地学分野 |
| 2026年 | 力 | 化学変化、イオン | 人体、細胞 | 地震 |
| 2025年 | 運動とエネルギー | 化学変化 | 遺伝 | 天体 |
| 2024年 | 光 | 化学変化 | 遺伝 | 天気 |
| 2023年 | 磁界 | 化学変化 | 遺伝 | 地質 |
| 2022年 | 磁界 | イオン | 人体 | 天体 |
社会

1 歴史総合
米・稲作に関連する出来事や情報伝達の歴史に関する文章を題材とした歴史の総合問題でした。出題の中心となる正誤形式は、判断しなければならない内容が細かく、多くの受験生が判断に苦慮するものでした。また、教科書欄外の図版や解説までよく確認しておかないと対応できないものがあり、全体的に難度の高い大問でした。文章記述は2026年も全大問を通して行数指定が中心でしたが、本問では字数指定のものが小問で2つ出されていて、表や絵・写真などを慎重に検討しながら答える必要がありました。
2 公民総合
日本国憲法や貿易の自由化に関する文章を題材とした公民の総合問題でした。基本的人権や選挙・政党を中心とした出題で、最新の時事に関する正しい理解が求められましたが、対策をしてきた受験生にとっては比較的取り組みやすい小問が目立ちました。経済分野からの出題は少なかったものの、保護貿易に関するものは難問でした。
3 地理総合
円形交差点「ラウンドアバウト」や、日本の国土地理院が作製している地形図、国土基本図を題材とした地理の総合問題でした。2026年は日本地理の割合が高く、世界地理からの出題は2問のみでした。参照すべき文章や資料が多く、読解に時間がかかりますが、前半よりも後半に取り組みやすい問題が配置されていることから、大問全体を見て時間配分を考える必要がありました。
| 年 | 日本地理 | 世界地理 | 日本史 | 世界史 | 政治 | 経済 |
| 2026年 | 図法・地形図・農業 | 経度・都市・交通 | 古代~現代 | 古代~現代 | 憲法・人権・選挙・政党 | 保護貿易・自由貿易 |
| 2025年 | 産業・交通・エネルギー | アジア・北米・資源・交通 | 古代~現代 | 古代~現代 | 人権・選挙・行政 | 財政・金融政策・為替 |
| 2024年 | 沖縄県・自治体の課題 | アジア・欧米・オセアニア | 古代~現代 | 古代~現代 | 人権・選挙・国会・内閣 | 社会保障・経済成長 |
| 2023年 | 河川・人口・エネルギー | 河川・人口・宗教・貿易 | 古代~現代 | 古代~現代 | 憲法・選挙・政治改革 | 景気・金融・福祉 |
| 2022年 | 経緯度・領域 | 図法・時差・気候・地誌 | 古代~現代 | 古代~現代 | 人権・内閣・国連 | 企業・金融 |