スペシャル

東京都立高校(共通問題) 2026年 教科別入試問題分析

英語

1 リスニング問題:小問数5

問題Aと問題Bの二部構成です。問題Aは設問ごとの対話文と質問を聞いて、与えられた選択肢から答えを選ぶ形式が3つあります。問題Bはある外国人の先生のスピーチと質問を聞いて適切な答えを選ぶ問題と、英語で答えを記述する問題が1つずつあります。形式は2017年から変わっていないため、日頃から英語の発音に耳を慣らしておくとともに、質問に対する答えを英語で簡潔に書く練習を数多く行うことが全問正解の鍵です。

2 図表の読み取り(約760語):小問数4

1から3の三部構成です。1と2は同じ登場人物の対話文で、与えられた図表をもとにして対話文中の空所を補う語句の組み合わせを選択する問題です。解答の判断基準となる情報を見逃さないように注意して読み進める必要があります。3は受信したEメールの内容に一致する選択肢を答える問題と、そのEメールへの返信の一部を3つの英文で書く問題です。日頃から意見や身近な事柄を英語で表現する練習を心がけましょう。

3 対話文の読解(約870語):小問数7

3人の日本人の高校生と、オーストラリアからの留学生1人の対話文です。形式は例年通り、指示語や代名詞の内容に関する記号選択や発言の理由に関する記号選択でした。登場人物の一人が書いた日記の複数の空所に入る組み合わせを選ぶ問題もあるので、本文を読む前にあらかじめ設問に目を通しておけば素早く解答できたと思われます。

4 物語文の読解(約850語):小問数7

高校でダンス部に所属している主人公が、ダンスを通じて成長をしていく物語文です。設問の形式は2025年と同じですが、2025年と比べて総語数が約170語増え、25%長くなっています。大問4は内容把握の問題が中心で、選択肢も長めの英文なので、時間配分に気をつけながらテンポ良く読み解く練習を積んでおきましょう。

長文読解 記述 文法 リスニング 発音・語彙
日本語 英語 大問 長文内
2026年 対話文 物語文        
2025年 対話文 物語文        
2024年 対話文 物語文        
2023年 対話文 物語文        
2022年 対話文 物語文        

数学

1 小問集合

〔問1〕から〔問6〕までは計算問題、〔問7〕はデータの活用、〔問8〕は円と角度、〔問9〕は作図の9問からなる小問集合でした。データの活用は用語に注意して処理することが求められましたが、その他の問題は例年通りの難度でした。

2 文章題

自然数に関して考察をする文章題でした。〔問1〕は具体的な数値で考えることも可能で、難度は高くありません。〔問2〕の証明問題は自然数を文字で表し、条件に合わせて式変形することが求められますが、類題を解いたことがあると思われますので、最後まで記述したいところです。

3 二次関数

放物線上の点を結んでできる直線や図形に関して考える問題でした。〔問1〕の変域、〔問2〕の直線の式を求める問題は、ミスに注意して確実に正解したいところです。〔問3〕は図形の面積比についての問題で、立式の難度や計算量が解法によって変わったと思われます。得点差がつく問題だったと言えましょう。

4 平面図形

正方形の辺上に点を取り、頂点と結んだ直線と対角線によって作られる線分や三角形について考える問題でした。〔問1〕の角度、〔問2〕①の証明は基本的な内容である一方、〔問2〕②の線分の長さは、証明の結果から活用できる図形的性質を見抜く必要があり、難度が高めの問題でした。

5 空間図形

三角すいの辺上に点を取り、作られる図形について考える問題でした。〔問1〕の角度は条件を正確に捉えれば正解を導き出せたことでしょう。〔問2〕の求積問題は、立体の適切なとらえ方が分からず、思うように解けなかった受検生もいたと思われます。

計算問題 整数 作図 証明 文章題 平面図形 関数 二次関数 場合の数 確率 データの活用 空間図形
2026年        
2025年        
2024年          
2023年          
2022年        

国語

1 漢字の読み取り

漢字の読み取りが5問出されました。例年同様、標準レベルの語句が中心です。

2 漢字の書き取り

漢字の書き取りが5問出されました。一点一画を正確に書くことが求められます。

3 小川洋子『長すぎた幕間』

主人公が小学生の頃、父に連れられて日比谷公園で写生大会に参加した場面を描いた小説文からの出題です。小学生の視点で進んでいく物語で、読みやすい文章だったと言えましょう。設問は例年通りの5つで、すべて記号選択形式です。傍線部の前後を読んだだけでは答えられないものや、特徴的な表現に注目させるものもあり、物語の展開を正確にふまえて解答する必要がありました。

4 納富信留『対話の技法』

対話について哲学の視点から考えた論説文からの出題です。抽象度の高い文章で、読みづらさを感じる受検生も多かったと思われます。記号選択は全4問で、うち1問は例年通り文章構成の理解に関するものでした。指定された段落を含む、前後の文脈を理解する必要がありました。例年同様、制限字数200字以内の条件作文も出されています。

5 東儀俊美・河竹登志夫の対談/山崎正和の文章/『新編日本古典文学全集』

雅楽に関する対談と、世阿弥の考えについて書かれた文章、対談の中で引用された『風姿花伝』の原文の3つを複合的に読み取るという内容の大問でした。複数の文章の共通点や相違点を整理しながら読み進めていくことが求められています。5問すべて記号選択で、うち2問が知識でした。頻出の口語文法のほかに、仮名遣いについての問いも出されています。

文章1 文章2 文章3 文章4
2026年 小川洋子『長すぎた幕間』 納富信留『対話の技法』 東儀俊美・河竹登志夫の対談/山崎正和
2025年 にしがきようこの文章 中田星矢の文章 河合隼雄・池田利夫の対談
2024年 辻村深月『この夏の星を見る』 長谷川眞理子『進化的人間考』 久保田淳・俵万智の対談
2023年 清水晴木『旅立ちの日に』 信原幸弘『情報とウェルビーイング』 円地文子・吉田精一の対談/塚原鉄雄の文章/『新編日本古典文学全集』
2022年 村山由佳『雪のなまえ』 大須賀節雄『思考を科学する』 『山家集』/白洲正子・目崎徳衛の対談

理科

1 小問集合(物理・化学・生物・地学)

例年通り、各分野の基本的な知識や現象の理解度を確認する問題でした。一部、教科書範囲の細かな知識が出題されました。2025年のような情報整理や計算の手間がかかる問題は出ませんでした。

2 小問集合(物理・化学・生物・地学)

例年通り、各分野からレポートを読んで計算したり知識と組み合わせたりして解く問題でした。一部の受検生が戸惑うようなものを除き典型的な出題で、比較的対処しやすい大問でした。

3 天気(地学)

湿度や露点に関する理解度を測る問題と、気温や湿度などのデータを読み取って考える問題でした。気象データや天気図の読み取りをともなう問題は過去にも繰り返し出されているため、落ち着いて対応できた受検生が多かったことと思います。

4 人体(生物)

だ液の実験や栄養分の吸収、血液の流れに関する問題でした。実験結果から考察することや、仮説と検証をテーマとする問題が頻出ですが、2026年は知識の定着を確認する問題でした。

5 イオン(化学)

電気分解と化学電池に関する典型問題でした。文章記述の問題は、東京都立校としては標準的な記述量でした。記述の要素がやや捉えにくくなっているという点も例年通りでした。

6 力、仕事、水圧(物理)

ばねと浮力に関する問題でした。物理の大問で浮力が取り上げられるのは、2012年度実施の学習指導要領で浮力が中学範囲に戻ってから初めてのことです。例年であれば電流か運動から出題されるため、偏った学習をしていた受検生は不利になったことでしょう。また、ほかの大問に比べて文章量が多く、実験操作に一部難解な部分もあったことから、読み解くのに苦労した受検生が多かったものと思われます。

物理分野 化学分野 生物分野 地学分野
2026年 音、電流、力、仕事、水圧 物質の特徴、化学変化、イオン 生殖、生態系、動物、人体 天体、岩石、天気
2025年 光、力、電流 物質の特徴、イオン、化学変化 人体、遺伝、植物、細胞 天体、天気、地質
2024年 電流、光、運動とエネルギー、力 化学変化、イオン、物質の特徴 動物、人体、生態系、植物 天気、地質、天体
2023年 光、運動、電流 化学変化、物質の特徴、イオン 生態系、植物、生殖、人体 岩石、天体、天気
2022年 光、電流、力、運動とエネルギー 化学変化、物質の特徴、イオン 人体、植物、遺伝 天気、天体、地質

社会

1 小問集合

地形図の読み取り、歴史用語、公民用語の選択という例年通りの出題でした。資料と条件が一致する地形図を選択する問題は、距離を表す目盛りを利用して判断するという東京都立校の入試問題では定番の解法を使用して解答を導くものでした。

2 世界地理

問題文が説明する都市とその雨温図の選択、国の特色の選択、資料・統計の読み取りという例年通りの問題構成でした。最後の小問は、時差に関する基本的な知識があり、文章や資料・統計を正確に読み取ることができれば正解できるものでした。

3 日本地理

都道府県の特定、資料・統計の読み取り、文章記述問題という例年通りの出題でした。7地方区分における大都市の特色を問うものについては、政令指定都市がすべて思い浮かばなくても、与えられた設問条件を注意深く読み、効率よく知識を運用できれば解答できるものでした。

4 歴史

例年通りの問題構成で、文章記述に加えて古代~中世、中世~近世、近現代と3つの時期における年代整序や歴史的事象と場所を結びつける問題が出されました。歴史的事象と場所を結びつける問2は、地図上の位置をほかの選択肢と比較して正確に見極める必要がありました。

5 公民

基本的人権、グラフの読み取り、国会、文章記述問題という問題構成でした。グラフを読み取って解答する問2は、過去に同様の入試問題があり、これを演習していれば確実に得点できるものでした。

6 総合

歴史的事象や地理的特徴から都市を特定するもの、年表中から年代を特定するもの、グラフ・統計の読み取りという例年通りの問題構成でした。グラフ・統計を読み取る問3は、ヒントとなる文章に読み取りにくい部分があり、出題意図を注意深く汲み取って解答する必要がありました。

日本地理 世界地理 日本史 世界史 政治 経済
2026年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 近現代 人権・国会・裁判所 財政・社会保障
2025年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 近現代 人権 労働・景気
2024年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 近現代 人権・国会・国際政治 財政・国際経済
2023年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 近現代 人権・国際政治 価格・租税・株式会社
2022年 日本地理総合 世界地理総合 古代~現代 近世~近現代 人権・国会 情報社会・経済史

気になる高校を探す

#ハッシュタグをクリック!

information

インフォメーション