東京都立戸山高校 2021入学者選抜 自校作成問題 分析

英語

東京都立戸山高等学校 英語

1 リスニング問題:小問数5

 例年通り、問題Aと問題Bの2つに分かれていました。問題Aは設問ごとに対話とそれに関する質問を聞き、適切なものを選択肢から答える形式です。問題Bはある中学校へ着任した外国人の英語教師による生徒に向けた自己紹介で、その内容に関する選択問題と英文記述問題が出されました。

2 対話文の読解(約1300語):小問数14

 日本人とイギリス人の高校生が、理科の先生と一緒に液体の沸騰について話す文章でした。問1のセリフを選ぶ形式、問2の与えられた語句の並べかえは例年通りの出題です。問6の内容一致は、本文の該当箇所を時間をかけずに見つける必要があり、情報を素早く処理する力が求められました。問7の適語選択は、内容把握だけでなく、空所に入る語の品詞の特定が解答の鍵となりました。

3 説明文の読解(約1270語):小問数10

 日本の弁当文化や和食について述べた説明文でした。問2の文の並べかえは、代名詞や空所の後の文とのつながりを考えることで難なく正解できる問題でした。また、本文中の疑問文に対する答えを選ぶ問3は新しい形式でした。問4は2020年にも出題があった、語句の組み合わせを選び1文を完成させる問題で、前後にヒントが少なく解きづらかったと思われます。問6の自由英作文は、本文の内容と資料から読み取れる2つの時代の違いを理解したうえで解答する必要があり、2020年に引き続き難問でした。2021年は出題範囲が一部カットされたものの、スピード、難度ともに例年通りのレベルでした。

長文読解 記述 文法 リスニング 発音・語彙
日本語 英語 日本語 英語
2021年 対話文 説明文
2020年 対話文 説明文
2019年 対話文 説明文
2018年 対話文 説明文
2017年 対話文 説明文

数学

東京都立戸山高等学校 数学

1 小問集合

 平方根の計算、二次方程式、連立方程式、確率、作図と例年同様の出題でした。いずれも基本から標準レベルの問題でしたので、確実に正解したいところです。

2 二次関数

 〔問1〕(1)は直線の傾きの範囲、(2)は三角形の分割、〔問2〕は座標平面上の四角形の面積の問題でした。多少計算が煩雑になる問題があるものの、昨年に比べると解き方の方針が立てやすいため、計算ミスに注意してこちらも完答を目指したい大問でした。

3 平面図形

 三角形と比の問題でした。〔問1〕は高校入試における典型問題であり、(1)の証明、(2)の線分比はともに時間をかけずに正解を導きたい問題です。〔問2〕の面積比も与えられた設定を活用すれば、そこまで解き方に悩むことはなかったかと思われます。

4 空間図形

 直方体にとった線分上を動く2つの点と頂点を結んだときにできる図形に関する問題でした。〔問1〕は必要な平面図形を抜き出して手早く処理したい問題です。〔問2〕は図形の形状は分かりやすかったものの、面積の立式や、その式から値の組を求める方法に苦労した受検生も少なくなかったでしょう。〔問3〕は直方体との体積比を求める問題でした。適切な解法を選べたかどうかが、正解にたどりつけたかの差につながったと思われます。

計算
問題
整数 作図 証明 文章
平面
図形
関数 二次
関数
場合
の数
確率 資料の
整理
空間
図形
2021年
2020年
2019年
2018年
2017年

国語

東京都立戸山高等学校 国語

1 漢字の読み取り

 例年通り受検生になじみの薄い語句もありましたが、全体としては標準的な難度でした。

2 漢字の書き取り

 政治に関する知識がないと書きにくい語句が出されました。日頃から社会に対して幅広い関心を持っているかどうかが問われました。

3 山川方夫『煙突』

 昭和20年の旧制中学校を舞台に、二人の少年の交流を描いた小説文から出題されました。例年に引き続き現代とは異なる時代設定の小説文が出題されているため、文中に書かれている状況を落ち着いて把握することが大切です。問6は例年通り文章の表現効果に関する設問でした。全体的に標準的な難度だったため、素早く処理することが求められた大問でした。

4 松岡正剛『日本文化の核心』

 近世以前の日本で中国の文物がどのように受容され、日本独自の発展を遂げたかについて述べた論説文からの出題でした。記号選択では、文中に書かれている事実関係の正確な把握が求められました。問7の制限字数200字の作文では、文章の内容をもとに、広く外国文化を取り入れていくことについての意見を求められました。受検生にとっては具体例を思いつきやすく書きやすいテーマだったと思われます。

5 山本淳子『紫式部ひとり語り』

 紫式部による独白という形で中宮彰子に『白氏文集』の「新楽府」を進講した経緯が書かれた随筆文から出題されました。文章内容に関する記号選択は単純な矛盾で誤答だとわかる選択肢が多く、落ち着いて取り組めば正答できる難度でした。失点をできるだけ避けたい大問でした。

文章① 文章② 文章③ 文章④
2021年 山川方夫『煙突』 松岡正剛『日本文化の核心』 山本淳子『紫式部ひとり語り』
2020年 菊池寛『名君』 大澤真幸『社会学史』 鈴木宏子『「古今和歌集」の想像力』
2019年 芥川龍之介『戯作三昧』 小浜逸郎の文章 土屋恵一郎『能、世阿弥の「現在」』
2018年 三浦哲郎『影』 鷲田清一『哲学の使い方』 吉川幸次郎『新唐詩選』
2017年 武田綾乃『白線と一歩』 中沢新一『芸術人類学』 仁平勝『日本の詩と季節』

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