双方向授業とは?|小学生・中学生の思考力と表現力を育む

双方向授業とは、講師が生徒へ一方通行に解説するのではなく、生徒と講師の「対話」によって組み立てられる授業です。1989年の創業時より、双方向授業を指導の柱に据えてきたSAPIX中学部が、その特徴とメリットを解説します。

SAPIX中学部では、双方向授業をオンラインでも実施しています。「オンラインで双方向授業」で、その特徴や実例を解説していますので、あわせてご覧ください。

双方向授業の特徴

双方向授業の一番の特徴は、講師と生徒の両方が「発信者」であることです。例えば、SAPIX中学部の双方向授業では、講師はただ公式や解法を教えるのではなく、科目を問わず、考え方や着眼点といった「意見」を生徒に求めます。「なぜそう考える?」「どうすれば良いと思う?」といった問いを、授業全体を通して、講師が生徒に投げ掛けるのです。一方で、生徒は問いへの答えをその場で考え(思考)、講師やクラスメートに対して自分の言葉で説明(表現)します。

双方向授業は、こうした講師と生徒の対話があって始めて成り立つ、講師と生徒がともに創り上げていく授業なのです。

双方向授業のイメージ

双方向授業のメリット

①知識や解法を深く理解できる
講師は「なぜそのように考えるのか」「どこに着眼すべきか」といった思考の過程を重視して、生徒に問い掛けます。生徒はその問いへの答えを考えたり、他の生徒の意見を聞いたりすることを繰り返しながら、知識や解法への理解を深めていきます。こうして、表層的な理解では解答が難しい難関高校の入試問題への対応力が身に付くのです。
②思考力と表現力を養成できる
解説を聞くだけなく、講師との対話の中で「自分で」「その場で」考えることで、思考力を養うことができます。また、その答えを講師やクラスメートに対して自分の言葉で説明するなかで、表現力も身に付きます。こうして育まれた「思考力」「表現力」は、昨今の高校入試で高く求められる能力です。
③クラスメートからも学べる
講師からだけでなく、クラスメートの発言からも、その考え方を知ることができます。自身では思いもよらなかった新たな「気付き」を得ることもあるでしょう。こうして多様な着眼点や思考過程に触れることで、より適した解法を選択する力が身に付き、多数のアプローチが考えられる入試問題にも対応できるようになります。
④きめ細やかな指導が受けられる
生徒の発言から「気付き」を得るのは、クラスメートだけではありません。講師も生徒の発言から一人一人の考えや理解度を把握し、授業の進行に役立てます。また、得手不得手や個性に応じたフォローアップも容易になります。
⑤意欲や関心が引きだされる
対話の中で考え、表現するということは、単元や問題に能動的に対峙することに他なりません。そうすることで意欲や関心が引き出され、学習効果が高まります。さらに、SAPIX中学部の授業は「予習不要」。生徒は先入観や固定観念から解放されて、授業内容に集中することができます。また、毎回初めて見る問題に取り組むことで、「見たことのないタイプの入試問題」に対応できる力も身に付きます。

双方向授業の様子

SAPIX中学部の数学の授業で、実際にあった生徒と講師のやり取りを、少人数制 双方向授業の一例として掲載します。

授業で扱った問題

問題図

AB=5㎝、AC=4㎝である△ABCがあり、辺BCの中点をPとします。辺AB、ACを1辺とする正方形ABDE、ACFGを△ABCの外側に作り、これらの正方形の対角線の交点をそれぞれQ、Rとします。△ABCで、∠A=30°のとき、△PQRの面積を求めなさい。

A B C ……生徒 T ……講師

T「まず、この問題では正方形が2つあるよね。この状態でまず何に気付く?」
A「三角形の合同」
説明図1
T「そうだね。あと、BCの中点Pや正方形の対角線の交点Q、Rをとったことで、何か気が付くでしょう?」
B「相似が2組あります。」
説明図2
T「そう。ここまではみんな気が付くよね。では、このあとはどうやって問題を解いていこうか?
  • SAPIXの授業は解き方を教えるだけではなく、その問題の着眼点や、なぜそのそのように考えるかを重視しています。粘り強く考え抜くことが必要となります。
この授業の続きを表示する
A「PQ=PRが分かったので、QRを求めました。」
T「なるほど。じゃあQRはどうやって求めた?」
B「私はそれができなくて……。」
T「だけど∠QARって45°+30°+45°で120°だから……。」
B「あっ!!△QARで特別角を活用するのか!!」
T「そう。それでQRを求めることはできるよね。他の解き方の人もいたよね。Cくんの解き方はどういう方針だったっけ」
C「僕は、見た目が直角二等辺三角形に見えたので角度を調べました。」
A B「なるほど。」
A「そう思ったけれど調べられなくて、QRを求めたときに直角ってあとから気が付いて……。」
T「それで、Cくんはどうやって調べたの?」
C「さっきの合同と相似を利用して、角度を調べていくと、∠QPRが90°になります。」
A「そうか。合同と平行線で角度を調べるのか。気が付かなかった!」
T「他に、角度を調べる方法ってないかな?最近勉強したよね?合同や相似、平行線以外に、角度を調べることができる方法を。」
A B C「……。」
B「……円!!」
T「そう!円を使っても調べられるよ。ほらこうやって……(省略)。」
C「本当だ。結構簡単ですね。」
  • いろんな考え方について、講師と生徒の間で討論するように考えていきます。双方向型のコミュニケーション式の授業を行っています。
T「ただ、実は、もっと簡単に90°って分かるよね。さっき、みんなが全員発見した合同を見つめているだけで簡単に説明できるんだけど……。」
A B C「……。」
T「……ほら、こうなっているから、こうして~(以下省略)。」
A B C「うわぁ!!本当だ!」

生徒自身がしっかり考えながら授業に参加し、さまざまな解き方に触れることによって問題に対する着眼点が鍛えられ、たくさんの解き方の中から最良と思われる解法を選択できるようになります。私たちは、いたずらに難度の高い問題を扱ったり、解き方のポイントとその説明だけを行うわけではありません。

テキストに盛り込まれた良問を活用し、上記のような授業を通じて、「思考力」を鍛えていきます。この「思考力」が受験において何よりも強い武器になることは言うまでもありません。ぜひ、皆さんも私たちと共に問題を考えながら学習していきましょう。

双方向授業を受講した生徒の声

SAPIXの授業は、ただ先生の解説を聞いているだけの時間ではありませんでした。授業全体を通して、先生がいろいろな質問してくれるので、生徒みんなが授業に参加している感じがして、とても楽しかったです。

先生との距離が近くて発言しやすい授業でした。挙手して発言するだけではなく、授業中の先生との会話の中で分からない箇所を自然に質問することができました。授業中、クラスメートのレベルの高い質問や発言から学ぶことも多かったです。毎回、笑いもある楽しい授業でしたね。

公式を使えば簡単に解ける問題も、先生はすぐに公式を教えることはしません。まず、先生は、「どうすれば解けるか」を、生徒に自分でじっくり考えさせ、その後で解説をしてくれました。粘らずに諦めた問題はすぐに忘れてしまいます。SAPIXでは印象に残るように教えてくれたので、分かりやすかったです。

1クラスの人数が少なく、授業で発言をする機会が多いので、自ら進んで勉強する姿勢が身に付いたと思います。先生は一つの科目を専門で指導するエキスパートで、周りのクラスメートもハイレベル。授業を通じて、「これはかなり自分を鍛えることができるな」と感じました。

双方向授業によって培われる力は、高校受験はもちろん、その先の高校や大学での学び、さらには社会に出てからも生きる真の学力につながると、SAPIX中学部は考えます。

合格、そしてその先へ――。SAPIX中学部は、小学生・中学生の皆さんが志望校に合格することはもちろん、その先の輝かしい未来を切り拓いてほしいという願いを胸に、これからも双方向授業を実践していきます。

双方向授業を、オンラインでも

SAPIX中学部では、双方向授業をオンラインでも実施しています。以下の「オンラインで双方向授業」のページで、その特徴や実例を解説していますので、あわせてご覧ください。

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