「『だって、サピしか考えられない!』」C.Tさん(早稲田大学本庄高等学院 進学)保護者様より

C.Tさん(早稲田大学本庄高等学院 進学)保護者様より

「どこの塾にする?」、よくある会話が我が家にもあった。当初、県立上位校を目指し、地元で進学実績のある塾に夏期・冬期講習を通わせていたが、何となく物足りなさを感じていた。そんな時、折角ならSAPIXに通わせたら?という声を聞き、娘に尋ねたところ「行ってみたい」と即答。学区内だけではなく、自分の力を試したいという気持ちと、数・英を先取り学習していたので、ひょっとしたら少しは自信があったのかもしれない。しかし、自称数学得意人間であった娘は、入室テストで見事玉砕し、逆に数学の洗礼を受験まで味わうことになった。

娘は文化部であったが、自宅から駅、そして電車での通塾となると1時間以上かかることもあり、果たして中学生がそこまでする必要があるかを親として考えた。実は2度程、娘に聞いたことがある。部長・学校行事・定期テストが重なり、流石に親の目から見ても大変そうに感じ、「大変なら、塾を変えてもいいんだよ」と。すると娘は間髪入れずに「いや! サピしか考えられないでしょ。他の塾はありえない!」と答えた。

入室当初は同じクラスの子を見ては「○○さんすごいんだよ」「スペックが違うんだよね」と話し、感心している場合か、と突っ込みたくなったが、いつしか今までできなかった問題が、先生方の御指導で確実にできるようになっていることを本人も実感し、もうSAPIXなしではいられないという状態になっていた。確かに厳しいところもあるが、この環境で頑張れないならだめだろうと考えていたようだ。

中3になると真夏の暑い中、たくさんの重い教材が入った鞄を背負い、SAPIXに遅れまいと走る娘の姿は、何人にも目撃され、尋ねられることもあった。汗まみれになって通う姿は、何かの訓練のようにも見えたが、日に日に力を付け、充実している毎日を裏付けるかのように、夏が終わる頃には少し精悍な顔立ちになっていた。

親のレベルをとうに超えていた娘は、勉強について聞くことはなくなった。私たちも学習はもちろん、SAPIXの先生方を全面的に信頼していたので、送迎や温かい夕食など、プレッシャーにならない範囲のできることで応援した。

受験当日、本庄駅でバスを待つ間、いつになく緊張する娘の顔を見て、これが受験のプレッシャーなのだと感じた。そんな時、さっきまで硬かった娘の表情がぱあっと明るくなった。目の前の路線バスにSAPIXの先生の姿が見え、こちらに向かって手を振っていたのである。当然ながら、受験と戦うのは娘本人だが、ここまで共に歩んできた先生が、こうして早朝から見送ってくれることに、きっと娘の背中は強く押されたことであろう。あれだけ、感心していた同じクラスの子もいつしか同志、そしてライバルとなり、娘一人で戦うのではないという気持ちを持つようになっていた。

勉強はもとより、この受験という人生の一つの壁を乗り越え、学んだことの大きさを改めて実感し、希望校の合格はもちろん、ここまで御指導くださった先生方、そして一緒に受験を戦い抜いてくれた生徒の皆さんに感謝申し上げたい。

余談ではあるが、あの暑い日の経験は、合格だけではなく、中学校の15km強歩大会で、学年女子9位に入るという副賞までついてきたことを追記しよう。

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