早稲田大学高等学院 2019年出題傾向リサーチ

英語

早稲田大学高等学院 2019出題傾向リサーチ 傾向分析 英語

A エッセイの読解(約920 語):小問数23

2018 年に出された文法問題の独立した大問が2019 年はなく、再び大問2題構成となりました。ただし、長文の総語数が増え、速読が高得点を目指すうえでポイントになりました。また、大問2題に共通して、本文から単語や語句を抜き出す問題が増えたため、先に問題に目を通し、本文を何度も読み返すことなく解くと効率的でした。大問Aはメジャーリーグにおいて、「本当のファンとは」について筆者が持論を展開する内容でした。野球場での野球観戦がイメージできなかった受験生にとっては、語彙レベルの高さもあり、かなり読みにくかったと思われます。長文全体から語彙問題 、空所補充などの文法問題、下線部解釈などの内容把握問題がバランスよく出されているのは例年通りです。中でも、カンマの役割や類似した文構造がヒントになるⅢや、未知の単語でもその発音を手がかりに考えると正解できるⅥ(5)、(14) は、論理的思考力が要求される問題でした。また、一文を区切る場所を1箇所選ぶ問題が6年ぶりに出されています。

B エッセイの読解(約780 語):小問数27

祖父と祖母の絆の強さを描いたハートウォーミングなエッセイでした。大問Aと比べると読みやすく、出題内容も基礎的な知識、文法問題のウェイトが大きいため、大問Bにしっかりと時間をかけられれば高得点が期待できたと思われます。一見簡単なように見えるⅧの並べかえ英作文は、該当箇所の前後の内容をふまえないと正解できません。また、早大学院で頻出である、本文を読んだ二人の会話文をもとにした問題は、全問正解が十分狙える難度でした。この問題を含めて、大問Bでの取りこぼしは大きな差になったと思われます。

数学

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1 小問集合

(1) 連分数、(2) 各けたの和を用いた整数問題の2問で構成された大問でした。(1) は連分数を知らなくても例の通りに代入して計算を進めていけば得点できたと思われます。(2)②は①で得た式から規則性に注目することで答えが求められますが、受験生は解法の糸口を見出すのに苦労したかもしれません。

2 文章題

速さに関する文章題で動点の速さが途中で変化する設定でした。(1) や(2) は題意を正確に読み取ることができれば、正解にたどり着けました。(3) はさまざまな解法が考えられますが、図(ダイヤグラム)を描いて考えると2点の動きを把握しやすかったと思われます。

3 四角すい台と内接球

2つの球が内接する四角すい台について考察する問題でした。辺を延長して四角すいとし、相似を利用できたかどうかがポイントで、(1)(2) は球が接する適切な平面を取り出すことで答えを求められました。(3) は数値の大きな計算が必要となりますが、4つの大問の中では最も取り組みやすいものだったので、完答も十分可能でした。

4 整数

条件を満たす自然数の個数を求める整数問題でした。一見、題意が捉えにくいですが、解き進めていくうちに問われている内容が理解できた受験生もいたことでしょう。(6) はそれまでの小問を手かがりにして素数の組を絞り込むことができました。

国語

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1 吉見俊哉『「文系学部廃止」の衝撃』

理系的な知が役に立ち、文系的な知は役に立たないという世論に一石を投じる論説文からの出題でした。例年の傾向に反して抜き出しは1問しか出されず、記号選択を中心とする設問構成になっています。いずれも傍線部の内容について「適切でない(合致しない)」ものを選ぶというタイプの問題で、文中から明確に根拠を見つける必要があったため、解答に時間を要した受験生が多かったと考えられます。また、傍線部を否定的な内容に換言して答える記述問題が出されていますが、制限字数が13字と短いため落ち着いて処理することが求められました。東京オリンピックに関する知識を問う空欄補充もあり、時事に対する関心の高さも試されていました。

2 角幡唯介『探検家の憂鬱』

筆者の体験談を交えながら、作家が旅に出る際に心がけるべきことについて述べた随筆文です。例年の傾向通り、抜き出し中心の設問構成でした。文中から正解を見つけるまでに手間を要するものもありましたが、すべての問題で字数制限が明確だったこともあり、1問でも多く得点につなげたいところでした。記号選択は一部まぎらわしい選択肢を含んでいるため、注意が必要です。

3 『古今著聞集』

強盗に入られた尼を主人公とする説話からの出題です。登場人物相互の関係が分かりにくく、傍線部の主語を判定する問題では苦戦した受験生も多かったと考えられます。敬語動詞の問題では、複数の用法から文脈にふさわしいものを選ぶことが求められました。読解問題では文法的知識を活用するだけでなく、物語の展開を正確に把握する必要もあり、得点に差がついたと思われます。

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