過去出題例・問題分析

SAPIXの学校別プレの出題は、単なる本番そっくり、本番シミュレーションなどという安直な主旨のものではありません。もちろん問題配置や解答用紙設計、出題傾向や平均点設定といった外枠の部分は、入試本番を想定しながら作成しています。しかし、ほとんどの塾ができることの限界はここまでではないでしょうか。
SAPIXが最も追求しているのは問題の“質”そのものです。「この高校に合格するにはどのような力が必要か」「高校側が測りたい学力とは何か」という客観的な視点もさることながら、「受験生にはこうした力をつけてほしい」あるいは「入試本番でこのような出題をしてほしい」というような講師からの熱い想いも込められた渾身の一題なのです。
ときに本番より凝った難度の高い出題もありますが、受験生へ向けたSAPIXからのメッセージを、この模試を通じて皆さんに伝えたいと思います。

開成高入試プレ

出題例

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出題例分析

出題者からのメッセージ

【この問題を出題した意図】
題意を読み解き自らの力で図を描く能力が、難関校では多く求められます。その場面も、平面図形・関数などさまざまですが、図を描きながら状況を整理する高度な能力を判断するために立体を選択しました。立体(空間)の正確把握が出題の意図です。
【この問題で測定できる力】
この問題は「的確な図を描いて状況を正確に把握し、それから問題を適切な解法で処理する」力を見るために出題しています。
  • 問題の設定通りに、読みながら自分で適切な図が描けるかどうか
    「文章読解力」と「空間把握力」という両側面での極めて高い能力を要求しています。特に大学入試ではこの傾向がさらに強くなります。
  • 短時間での処理
    受験問題にありがちな設定は、解き方を吟味せずにパッと処理することも必要です。そのような力を見る出題でもあります。
【その他】
こうした問題は、入試プレでは手を付けられなかったとしても、時間を十分に使い復習する価値が大いにあります。‘難しいから’‘複雑だから’というだけの理由で毛嫌いせず、積極的に解き直してみましょう。

出題例の解答プロセスとその分析

出題から解答までの段階的なプロセス

出題から解答までの段階的なプロセス

題意の理解がしにくく難度が高いと評され、合格者平均と不合格者平均で差が出やすい問題です。そのため得点するとアドバンテージが高くなります。解法の記述で部分点を得やすい問題です。
※グラフでは、ある段階からその次の段階に至るプロセスを矢印で示しています。矢印の勾配が大きいほど、そのプロセスにかかる労力は大きいことを意味しています。また、グラフのピンクの領域にある段階まで到達した場合は、部分点を得点できる可能性が高くなります。

既習範囲および今後の学習領域との関連性

★☆☆……関連性がある ★★☆……関連性が高い ★★★……関連性が非常に高い
  • 必要な算数の力………★★☆(思考力は算数と共通)
  • 中学数学の重要度……★★★(頭の中だけで整理しきれない空間をどう見渡すか)
  • 高校数学からの考察…★☆☆(出題の形式は大学入試に近い)
  • 大学入学後の数学へ…★☆☆(さまざまな空間のイメージにつながる)

慶女高入試プレ

出題例

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出題例分析

出題者からのメッセージ

【この問題を出題した意図】
  • 出題頻度の高い整数問題への対応
    特に素数を題材とした問題への注意喚起を促しています。
  • 初出の問題への対応
    パターン化された問題ではなく、その場で頭を使って考えるような問題への適応能力や洞察力をみています。
【この問題で測定できる力】
  • 演算どうしの変換作業が続きます。通常ではあまりない思考をするので、それらへの対応力が求められます。例えると、二つのエンジンを同時に動かしているような感覚です。
  • 丁寧に調べることで数え漏れを防ぐ注意力、また瞬時の状況判断も大切です。
  • 一つの大問の中で、物事を応用していく能力
    ※設問(3)は設問(2)を利用して解く内容です。
【その他】
  • この設問で差がついたようで、力を測るのに適した問題でした。慶應女子高の入試によくあるような穴埋め誘導を行わず、一から考える力をみるところがSAPIX入試プレの本質です。
  • この問題の演算に対する考え方は、高校数学の「対数計算(log)」に通じます。また小学生から高校生まで、解いて楽しめるものでもあります。

出題例の解答プロセスとその分析

出題から解答までの段階的なプロセス

出題から解答までの段階的なプロセス

とりかかるところまでは容易ですが解の吟味が必要で完答がしにくい問題です。難易度の感じ方が個人で異なり得点差がつきやすいと思われます。解法の記述で失点しやすいため注意が必要です。 ※グラフでは、ある段階からその次の段階に至るプロセスを矢印で示しています。矢印の勾配が大きいほど、そのプロセスに掛かる労力は大きいことを意味しています。また、グラフのピンクの領域にある段階まで到達した場合は、部分点を得点できる可能性が高くなります。

既習範囲および今後の学習領域との関連性

★☆☆……関連性がある ★★☆……関連性が高い ★★★……関連性が非常に高い
  • 必要な算数の力………★☆☆(数え上げの力が鍛えられていると有利)
  • 中学数学の重要度……★★☆(普段から数を工夫して扱う習慣があるかどうかが明暗を分ける)
  • 高校数学からの考察…★☆☆(対数の考え方へと通じる)
  • 大学入学後の数学へ…★★☆(ある種の演算の拡張である。そのアイディアに発展性がある)
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