開成高校 2018年出題傾向リサーチ

英語

開成高校 傾向分析 傾向分析 英語

1 物語文の読解(約515 語):小問数12

貧しい家庭に育つ少年が迎えたクリスマスの出来事を描いた物語です。例年に比べ平易な文章でしたが、本文中の印象的な比喩表現が設問と関連するといった、自然な英語の運用力を測る出題は健在でした。

2 説明文の読解(約490 語):小問数10

ハワイにある2つの島の歴史を紹介する説明文です。接続詞while の理解が必要な問2、文脈にそぐわない選択肢を除外し正解を導く問1、問4など、全般的に内容把握力が問われました。

3 共通語:小問数5

複数の品詞を持つ単語、また同じ品詞でも文脈により異なる意味を持つ単語など、語彙に対する多角的な知識が求められました。

4 語彙:小問数5

単語の定義からその単語を答える問題でした。すべて頭文字が指定され、確実に正解したいレベルの問題でした。

5 正誤:小問数2

受験生にとっては慣れ親しんだ文法・語法知識を扱った選択肢が中心でしたが、意表を突かれたであろうものも1問ありました。

6 適語補充:小問数3

与えられた日本語の意味を理解し、自分の持つ熟語知識でどう表現するかが鍵となる問題でした。

7 部分英訳:小問数2

開成高では稀な部分英訳でしたが、中学レベルの英作文力で十分対応可能な問題でした。

8 リスニング:小問数15

4パート構成で、写真や図表を伴う開成高の特徴的な問題でした。すべての問題が2回放送で、内容理解や選択肢の吟味は十分可能だったと思われます。

数学

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1 小問集合

6年続けて小問集合の出題です。(1)数の計算、(2)因数分解、(3)二次の連立方程式でした。(1)は工夫を要する数の計算問題です。冷静に同じ数を探せばよいのですが、小数第5位まであったため、戸惑った受験生も多かったと思われます。(2)は難なく正解したい問題です。(3)は二次方程式になる連立方程式で、(2)と同様に、素早く正確に計算して確実に得点したい問題でした。

2 二次関数と図形の利用

出題は二次関数ですが、テーマは相似の発見と活用です。開成高の受験生なら類題を演習していたと思われます。関数としても解き進めることはできますが、相似を上手く活用し、手早く処理を進めたい問題です。

3 階乗の考察

自然数nの階乗に、素因数2が含まれている個数を考察する問題でした。こちらも類題を演習していたはずで、(1)から(4)まで前の問題をヒントにしつつ解けるようになっていたため、上手く問いの流れに乗って解き進めたい問題でした。

4 特別角の利用

四角すいの展開図について考えていく問題で、(2)(3)(4)は与えられた展開図中の15の倍数角の発見と活用に関する内容でした。ここでどれだけ正解できたかがポイントになったと思われます。(4)は図中の線分の長さについての関係式を3つ与え、正しいものを選択してその理由を答えよという問題でした。あまり見かけないタイプの問いのため、戸惑った受験生も少なくなかったと思われます。(3)は1985年に似た構図の出題がありました。

国語

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1 新井卓『新しいモニュメントの到来のために』

水爆実験で被曝した第五福竜丸の例をもとに、歴史的な「モニュメント(記念物)」が持つ意味について論述した文章です。筆者独自の表現の意味を正確に読み取れたかどうかが得点のポイントでした。記述2問と漢字4問が出されていますが、1つの設問にじっくり取り組むことができるため、記述解答をどこまで充実させられたかで得点差が生じたものと考えられます。特に問2の記述は文章全体の内容をふまえて解答する必要があるという点で、開成高らしさのある問題でした。

2 萩原朔太郎『夏帽子』

旧制第一高等学校の学生帽にあこがれを抱く青年を主人公とする小説文でした。一人称視点で描かれているため、心の機微は掴みやすかったと言えるでしょう。記述4問が出されていますが、いずれも心情の理解に関するもので、文中の言葉をそのまま使用したり思いついたことを直感的に書いたりするだけでは得点には結びつきません。主人公の心情変化を正確に読み取ったうえで、自分の言葉を交えながら丁寧に解答する必要がありました。

3 『閑居友』

鎌倉時代の仏教説話集からの出題でした。例年通り、文中に部分的な現代語訳や注釈が付されていたため、取り組みやすい大問だったと言えます。ストーリーの大筋が掴めていれば傍線部の意味は文脈から判断できるため、失点をいかに減らせたかがこの大問のポイントでした。問2の記述は指示語の内容を一般化してまとめるもので、やはり自分の言葉を補いながら分かりやすく説明することが求められています。

理科

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1 化学変化、電気分解(化学)

気体についての化学変化と、塩化銅水溶液の電気分解の問題でした。基本的な知識問題と典型的な計算問題だったため、近年の化学分野の問題と同様に高得点が取れる構成になっていました。ここでの失点は避けたいところです。

2 植物(生物)

植物に関して、前半は基礎知識の問題、後半は文章を読んで考察する問題でした。後半の問4、5は選択肢をしっかり吟味する必要がある問題で、問6は実験結果から条件設定を求める分析力を要する問題でした。問題自体の難度はさほど高くないので、対応しやすい問題だったと思われます。開成高の近年の生物分野では、このようなその場で考察する問題がよく出されます。

3 天気(地学)

天気図に関して、やや細かい知識や思考力を必要とする問題でした。問題文のヒントを元に、6つの天気図と6つのグラフを結びつけ、さらにどの時期のものなのかを正確に分析、判断する必要がありました。天気図とグラフが一つでもずれると、いくつかの小問をまとめて間違えてしまう可能性もあったため、この大問では差がついたと考えられます。

4 磁界、運動(地学)

リニアモーターカーの原理に関する問題です。前半は磁界のしくみを理解していれば対応でき、後半の計算問題も細かな知識を必要とせず、受験生は対応しやすかったと思います。問4の計算問題では、多少計算過程が細かくなるものの、立式自体は簡単なので、正確な計算力のみが必要でした。一方、問5は、問題文や図をしっかり理解する必要があり、最初は立式に戸惑った受験生もいると思いますが、計算自体は簡単でした。

社会

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1 歴史総合

日本と海外との文化交流を題材とした出題でした。受験生にとって対策が手薄になりがちな文化に関する問題が多く、日頃から資料集を注意深く参照しながら学習する姿勢が身についているかどうかを試すものが目立ちました。また、一問一答形式の問題に関しても、基礎知識を確認する問題だけでなく、限られたヒントから解答を導かなければならないものも見られました。過去に出題例がある問題がほぼそのまま出題されるという傾向は2018 年も続いたため、過去の入試問題を研究しておくことは効果的な対策であると言えます。

2 自然と災害

日本および世界の自然災害を題材とした出題で、例年と比較して日本地理の問題が目立ちました。日本や世界の自然に関する基礎知識に加え、日頃から自然災害に関するニュースや身近な防災対策などに関心を持っているかどうかが試されました。日本各地の日照時間の違いを資料から読み取る問題や、降雨に伴う災害に対して保安林が果たす役割を記述する問題は、出題者の意図をくみ取って解答することが求められました。

3 国際政治・為替

主に国際政治と為替の分野から出題されました。開成高が国際政治を出題する際には、最新の時事だけでなく、1990 年代~ 2000 年代の出来事が今の国際情勢にどのようにつながっているかを問う傾向があり、2018 年もそれが踏襲されていました。近年起きた出来事だけを表面的に追うのではなく、その出来事に関連する項目を掘り下げて学習していく姿勢が求められました。3つの大問の中では比較的解きやすい問題が多かったと言えます。

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