筑波大学附属駒場高校 2018年出題傾向リサーチ

英語

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1 リスニング問題:小問数7

例年通り、問1は短文の書き取りが2問です。問2はビールを飲みに来た女性が体験した話で、内容に関する質問に日本語で答える問題が4問、選択肢から正しいものを選ぶ問題が1問の組み合わせでした。問2は放送が1回のみです。

2 物語文の読解(約895語):小問数10

森の奥深くに暮らす、金の角を持つ白いシカをめぐる物語です。物語の展開はシンプルで読みやすかったと思われます。問4や問8の和文記述も、解答となる箇所は下線部の近くにあり、解きやすかったと思われます。一方で、問1と問5では、下線部から離れたところにヒントがあるため、速く正確に内容を読み取れていないと解答を出すのに苦労したかもしれません。

3 物語文の読解(約760語):小問数9

人形の家に魅了された少年を主人公にした物語で、2017年に引き続きホラー映画のような少し怖い内容でした。大問2と同じく、物語の展開はシンプルで読みやすかったと思われます。一方で、20字以内の日本語で要点を簡潔にまとめなければならない問2、物語のオチを正確に理解したうえで解答を出す必要のある問5、問7などは、試験時間が短いこともあり、苦戦した受験生がいたかもしれません。

4 自由英作文:小問数1

「猿も木から落ちる」ということわざの、①文字通りの意味、②実際に意味するところ、③具体的な使用場面を50~60 語程度の英語で書く問題です。例年と比べて、自分で書くべき内容を考える側面が強いため、時間がかかり得点差がついたと思われます。

数学

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1 二次関数

2017年は一次関数の出題でしたが、2018 年は例年通り二次関数の問題でした。3つの小問ともかなり解きやすい内容であり、確実に正解したい問題です。前の設問の解答を次の設問で利用するため、慎重に取り組むことが必要でした。

2 50の階乗の考察

50の階乗とある正の整数aの積が平方数になる場合について考える問題でした。題意の把握に若干時間がかかるかもしれませんが、題意を理解して方針が立てばあとは丁寧に調べることで正解することができます。題意の理解と方針の決定をどれだけ短時間で行えたかがポイントになったことでしょう。

3 正六角形と円

正六角形と円を組み合わせた図形に関する求積問題でした。3つの小問とも解きやすい内容なので、少なくとも(1)(ア)(イ)の2問はミスなく確実に正解したい問題です。(2)は自分で動きの様子を描き、(1)と同じく手早く処理したい問題でした。

4 正十二面体

正十二面体において、頂点を結んでできる線分や立体に関する問題でした。(3) は複数の解法が考えられますが、時間内に正解することは厳しかったものと思われます。(1)(2) のうち、少なくとも1問は正解したいところです。(2) は1998 年の開成高に類似の出題があり、演習したことがある受験生は対応しやすかったと思われます。

国語

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1 千野帽子『人はなぜ物語を求めるのか』

「物語」にすがりがちな人間の性向について解説した論説文です。使われている表現自体は平易で、受験生にとって読みづらい文章ではありません。字数制限のない記述3問は、例年同様、文中の表現を引き写すだけでは正解になりません。問われている内容を正確に把握したうえで必要な情報を組み合わせる必要があり、解答の精度によって得点に大きな差がついたと思われます。そのほかには空欄補充4問と漢字の書き取り5問が出されていますが、いずれも標準的な難度でした。

2 佐藤春夫『オカアサン』

家で飼っている鳥について、主人公が想像をめぐらせるという内容の小説文です。文章はここ5年で最長ですが、場面の状況さえ掴めれば、読み進めるのは難しくありません。設問はすべて記述で、うち1問は受験生自身の考えを述べるものです。同じタイプの設問が3年続いていて、どのような結論を選んだとしても文章の内容を正確にふまえて解答しないと正解にならない点も過去2年と同様です。残り3問のうち2問は文章内容の理解度をストレートに試すもので、確実に得点したいところでした。

3 『今昔物語集』

2年連続で説話集からの出題です。話の展開が劇的で、内容を掴みやすい文章でした。心情の理由を問う記述は得点源にしたいところです。もう1問の記述は同じ話を収録した別の出典との表現の違いを比較するものでした。新傾向の設問でしたが、入試頻出の古典常識に関連するものだったため、きちんと古文対策をしてきた受験生であれば問題なく対処できたはずです。そのほか、例年同様に歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す問題も出ています。

理科

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1 電流(物理)

複数の抵抗を組み合わせた回路の問題で、筑駒高の入試でよく見られる形式でした。例年より計算量が少なく、取り組みやすくなっていました。

2 力(物理)

浮力に関する計算問題でした。問題文をしっかり読み、単位や桁を間違えずに正確に計算する必要がありました。差がつきやすい問題と言えます。

3 気体、化学変化(化学)

気体の特徴や化学反応式についての知識を確認する問題でした。化学反応式以外は基礎的な内容なので、ここでの失点は避けたいところです。

4 化学変化(化学)

1は知識問題、2は化学変化についての計算問題でした。2は、条件の設定が見慣れない形式であるものの、2017 年に出題されたものより条件が複雑ではなく、演習を積んでいる受験生ならば対応できたと思われます。

5 動物(生物)

節足動物についての知識問題でした。一部、発展的な知識も問われましたが、大きな差はつかなかったものと思われます。

6 生態系(生物)

生態系についての文章を読み、グラフを選んだり、考察して記述したりする形式で、思考力を要する問題です。近年、生物分野では、文字やグラフを読み取る思考力を試す問題がよく出されます。

7 地質、天気、天体(地学)

地学に関して、各単元からの小問集合です。計算問題も含めていずれも基礎的な内容だったので、確実に得点したい大問です。

社会

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1 地理総合

世界や日本の有名な河川に関する出題でした。河川の流路と国の位置を正確に把握していなければ正答できないものもありました。しかし、空欄補充と記述の問題は標準的な難度であり、また、複数存在する解答の中から1つを答えれば正解できる問題もあるなど、全体的に得点しやすい大問であったと言えます。

2 歴史総合

2017 年から国連事務総長に就任したグテーレス氏の「人種差別」に関するスピーチを題材とした問題でした。文の正誤を判断して解答する問題は例年通り論点が細かく難度の高いものでしたが、2017年と同様に「一つ」「二つ」と正答の数が指定されているものがほとんどであったため、「すべて」を選ぶ形式よりも解答は絞りやすかったと言えます。「ある国(地域)」と日本の人口移動に関するグラフを見ながら解答する問題は、人口移動の動向と選択肢の文を比較しながら検討する分析力に加えて、時代背景を判別する知識も求められるもので、得点差が出やすかったと言えます。

3 公民総合

人工知能(AI)の発展と人権を題材とした出題でした。「正しいもの」「正しくないもの」「二つ選ぶ」「すべて選ぶ」が混在していたため、設問条件をしっかりと確認することが重要でした。「二つ選ぶ」問題では、5つある選択肢から3つまで解答を絞り込むことは難しくなかったため、まず不要な選択肢を消去し、解答の絞り込みをするところまで到達できたかどうかが重要でした。最終的に正答を判断するには高度な知識が必要で、類題の演習をどの程度積んでいたかがポイントとなりました。

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