慶應義塾高校 2017年出題傾向リサーチ

英語

慶應義塾高校 傾向分析 傾向分析 英語

同意文完成:小問数9

英文中の空所に適語を補う形式です。受動態や5文型、基本的な熟語などの問題が目立ちました。単なる文法問題の枠に収まらない、言いかえの思考力を問うものはなく、例年と比べて難度は下がりました。

誤文訂正:小問数9

英文中の誤りを含む箇所を記号で選び、その箇所全体を正しく直す問題です。1.は、品詞の理解が問われるものでした。7.と8.では、どちらも動詞の部分に下線が引かれていますが、時制の一致に関して、その例外も含めてきちんと理解している必要がありました。例年問われるようなセンター試験レベルの文法力を必要とするものはなく、大問1と同じく難度は下がりました。

説明文の読解(約235語):小問数10

「いただきます」と「ごちそうさま」という日本語の使用に関する説明文を読み、本文中の空所に適する語を考えて補う問題です。2016年に引き続き、最初の文字が指定されている空所が一つもなく、受験生にとっては難しかったと思われます。8.に関しては「~であろうとなかろうと」という譲歩を表すwhether の知識が必要でした。

物語文の読解(約1635語):小問数23

母から再婚を考えている旨を伝えられた息子が、再婚相手の適性を判断するために面接を行う物語文です。選択式の内容一致問題、本文中の語句を並べかえる整序英作文、本文中の英文和訳は例年通りの出題でした。新しい形式として、これまでは別の大問で扱われていた選択式の台詞補充が組み込まれ、さらに本文中の和文を英訳する問題が2つありました。台詞補充はすべての設問が疑問文とその応答に関わるもので解きやすく、また、英訳はどちらも基本的な例文を身につけていれば解答できるものだったので、内容一致問題での選択肢吟味に時間をかけたいところです。

数学

慶應義塾高校 傾向分析 傾向分析 数学

1 小問集合

(1)数の計算、(2)式の値、(3)連立方程式、(4)素因数分解、(5)確率でした。(4)については工夫が必要ですが、そのほかで解法に悩むような問題は少なく、正確な計算力が求められる内容でした。(5)についても、内容としては倍数の性質を利用する基本問題です。時間配分を意識しつつも慎重に取り組み、確実に得点を重ねたいところでした。

2 整数

連続する自然数の積について、特定の数で割り切ることができる回数を考えていく問題でした。類題経験があると思われる内容ですが、問題文の表現に戸惑った受験生がいたかもしれません。落ち着いて題意を読み取り、完答を目指したい問題です。

3 文章題

試験の平均点から、各組の人数を求めていく問題でした。計算にやや手間がかかるものの、立式すること自体はそれほど難しくありません。こちらも丁寧に処理を行い、正確に解ききりたい問題です。

4 二次関数

比例定数の異なる2つの二次関数と、原点で直交する2本の直線が与えられた問題でした。(2)の結果から図の特徴に気づくことで、(3)においてもほぼ計算をすることなく正答を得ることができたでしょう。

5 平面図形

合同な2つの直角三角形を重ねた図形に関する問題でした。与えられた図が不正確であり、特に(2)では面積を求めるための計算も煩雑になりやすいです。自分で正しい図を描き直すなど、解法の判断とその後の処理に時間を要したものと思われます。

6 空間図形

正四面体の内部に作られる立体について考察していく問題でした。(1)は基本問題であり、確実に正答する必要があります。(2)は体積を求める立体の把握に苦労した受験生がいたかもしれません。

国語

慶應義塾高校 傾向分析 傾向分析 国語

1 高橋敬一『「自然との共生」というウソ』

「里山」を題材に、都市に住む現代人の自然に対する考え方を批判的に述べている文章で、近年の論説文の中でも理解しやすい内容でした。例年と同様に、10問の漢字の書き取りがありましたが、漢検3級ぐらいの力で対応できるレベルです。空欄補充の問題はこれまでの傾向より解答しやすいものが多く含まれていました。15字以上20字以内の記述が2問と5字以上10字以内の記述が2問ありますが、文脈に沿って考えれば解答しやすいものでした。内容合致が6問ありましたが、時間をかけて丁寧に文章と選択肢を照合していけば全問正解も十分に狙えます。この大問が高得点の鍵でした。

2 佐々木瑞枝『留学生と見た日本語』

日本語を指導している筆者が留学生を日本の映画館に連れていった際の出来事を描いた随筆文です。副詞の空欄補充が5問ありましたが、標準的な難度なので失点は避けたい問題でした。表現の問題と敬語の問題は中学校で習う内容でした。25字以内と30字以内の記述は思考力と表現力をともに要求する質の高い問題でした。慣用表現は選択肢が例年の傾向と同様にまぎらわしいので、知識を正確に理解しているかが得点にそのまま反映された問題だったと考えられます。

3 和歌の知識

5つの和歌を季節の進行順に並べ替える問題が出されています。「早春」と「晩春」など、同じ季節の中での前後を確定できたかどうかがポイントでした。季語自体が示す季節と、和歌の内容の季節が異なる場合があるので、季節を確定するには注釈を見ながら正確に鑑賞する力が必要です。ただし、去年の大問1で、古今和歌集の和歌を並び替える問題があったので、過去の入試問題の対策をとっていた受験生であれば、出題自体には驚かないですむ問題でした。また、大問が3題構成なのは5年ぶりでしたが、全体の問題量には大きな変化はありませんでした。

早慶高特集 コンテンツ一覧

その他参考資料

お知らせ

SAPIX中学部 YouTube公式チャンネルで、『〈早慶高〉英語/数学の傾向と対策』を公開中。早慶高入試の英語・数学について、学校別の傾向と学習法のポイントをコンパクトかつ分かりやすく解説しています。ぜひ、ご覧ください。
保護者や先生を対象に、受験や進路に関するニュースを毎日発信している「リセマム」。特集「人気高まる早慶高…SAPIXに聞く慶應/早稲田の魅力と合格の秘訣」で、早慶高の入試制度や各校の魅力などについて、SAPIX講師が解説しています。(慶應の記事はこちら)(早稲田の記事はこちら
『SQUARE特別増刊号 早慶読本』を発行中。学校の先生方やSAPIX卒業生の皆さん、SAPIXの講師やスタッフの力を結集したオリジナルコンテンツを収録。早慶高受験をお考えの小5~中3生およびその保護者の方に無料進呈中いたします。ご希望の方は、資料請求フォームよりご請求ください(SAPIX中学部の最新のご案内も同封いたします)。
ページトップへ