筑波大学附属高校 2017年出題傾向リサーチ

英語

筑波大学附属高校 傾向分析 傾向分析 英語

1 リスニング問題:小問数5

対話文を聞き、それに関する質問への答えを選択肢から選ぶ形式です。放送の速さは標準的ですが、対話文、質問ともに1度しか放送されないので、集中力を持って聞き取る必要があります。また、解答のヒントが対話文全体にちりばめられていたため、聞き取るポイントを絞るのが難しかったと推測されます。

2 物語文の読解(約1065語):小問数11

ゾウと暮らした男性のさまざまな体験を描いた物語です。設問は前後の文脈から推測して適語を選択するものや、空所にあてはまる語句を抜き出して英語で記述するものなど、文脈の理解を問うものが中心でした。高度な文章読解力が例年通り要求されています。問8は一見文法の知識だけで対応できそうですが、前後の文のつながりをふまえて解答する必要がありました。問9では、物語全体の流れを念頭に置いて解答しなければなりませんでした。

3 物語文の読解(約1055語):小問数12

魔法使いによってお遣いに行かされる女の子の物語です。設問は大問2と同様に、文脈が理解できていたかを測るものがほとんどでした。語数が昨年と比べて2割ほど増加し、早慶附属高並みの速読力が求められたため、本文を読み進めながら素早く解答していく必要がありました。問8は本文中の単語を適切な形に変化させて補う必要があり、文法力と内容把握の両方を測る難問でした。なお、下線部の詳細を説明させる和文記述が例年出題されていましたが、今年はありませんでした。

4 和文英訳:小問数5

例年同様、対話文の一部が日本語のみとなっていて、それを英訳する形式でした。今年も、英語に直しづらい日本語が出題されました。一方で、不定詞や現在完了など、中学校で習う重要単元の基本的な構文を活用すれば解答できるものも、2016年に引き続き出題されています。

数学

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1 小問集合

(1)文章題、(2)さいころの確率、(3)資料の整理、(4)二次関数と平行四辺形、(5)三角形の面積比の5問で構成された小問集合でした。(5)以外は解き方に迷うことはないと思われ、手早く処理してほかの大問のために時間を確保したいところです。

2 図形と動点

三角形の周上を2点が動くことによって変化する図形の面積について考察する問題でした。(1)は比較的短時間で正解にたどりつくことができるものの、(2)は場面ごとの状況の変化を丁寧に追っていかなくてはならず、手間と時間がかかる内容でした。

3

交わる2つの円に三角形の合同や相似、三平方の定理をからめた平面図形の総合問題でした。(1)、(2)ともに問題条件の精査に加えて、発想力が必要な問題でした。

4 空間図形

立体の影に関する問題でした。問題の図において、平面P上に方眼状にマス目が描かれていて、これを利用しながら解答が得られるようになっていました。やや緻密な処理を伴うものの、丁寧に解ききりたいところです。

5 文章題

商品の価格と個数に関する文章題でした。はじめの段階で、商品の単価や個数などの条件が具体的に定まっていないので、戸惑った受験生も多かったと思われます。条件を成り立たせる単価や個数を1つずつ丁寧に検証しなければならず、やや手間のかかる大問でした。

国語

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1 吉見俊哉『ポケモンGOが変える現実』

社会現象にもなったゲームを題材に、人間と現実世界との関わり方について論じた文章からの出題でした。受験生にとってなじみの薄い表現が多く使われているものの、豊富な具体例をもとに論じられていたため、筆者の主張を理解するのはそれほど難しいことではありません。記述は3問で、うち2つにはそれぞれ40字と60字の字数制限が課されました。書くべき内容を限られた字数の中でコンパクトにまとめることに手間がかかる問題で、例年の筑波大附高の傾向を踏襲したものでした。字数制限のない記述では、自分の考えで答えるという指示がありましたが、特別な解き方が求められたわけではなく、筆者の主張をふまえて解答を推測することで、十分に対応することができました。記号選択4問のうち、後半の2問にはまぎらわしい選択肢が含まれていて、得点差を生んだと考えられます。設問に対応する文章の記述を正確に確認する必要があり、選択肢同士の比較のみに意識が向かうと誤答しやすい問題でした。

2 近藤史恵『サクリファイス』

陸上をやっていた主人公が自転車ロードレースの魅力を知る場面を描いた小説文からの出題でした。3問の記述にはいずれも字数制限がありませんでした。文章は読みやすく書くべき内容も容易につかめたと思われますが、高得点のためには解答に含めるべきポイントを意識して答案を充実させることが必要でした。3つめの記述は具体的に書こうとすると適切な表現を探し当てるのが難しく、多くの受験生が苦労したと思われます。記号選択は4問で、いずれもまぎらわしい選択肢が含まれています。しかし、選択肢を吟味するトレーニングを積んできた受験生であれば十分対応可能な難度であり、全問正解を目指したいところです。抜き出しが1問ありましたが、文章の内容をつかめていれば即答も可能でした。

理科

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1 化学変化(化学)

還元に関する典型問題です。(4)のような化学計算の問題は頻出であり、差のつきやすいところです。化学計算の演習は十分に行いましょう。

2 植物(生物)

気孔や光合成に関する問題です。(1)(2)のように、生物での答えをすべて選ぶ形式の問題は、例年、基礎から標準レベルの知識が問われるため、学習量の差がでやすくなっています。

3 運動とエネルギー(物理)

斜面での運動についての思考力が問われています。(3)(4)では、運動の様子を想像し、注意深く判断しなければなりません。理解度の差がでやすい問題です。

4 天体(地学)

火星や金星についての知識としくみの理解を問う出題です。(1)は、答えをすべて選ぶ形式の発展的な知識の問題であり、難問でした。例年、地学では、標準から応用レベルの知識が問われています。

5 気体(化学)

気体についての応用レベルの問題です。(3)は、昨年も出題された気体の質量に関するものですが、答えをすべて選ぶ形式であり、難度の高いものでした。(4)もまた、答えをすべて選ぶ形式であり、やや発展的な知識が問われました。 

6 磁界(物理)

電磁誘導に関する標準レベルの問題です。じっくりと考えて対応することができれば、全問正解できる大問です。大問3も含め、例年、物理は実力の差がでやすいつくりとなっているため、十分に対策を重ねておく必要があります。

7 火山(地学)

火山や火成岩に関する基礎問題が中心です。(1)の記述問題は、やや発展的な知識の問題でした。

8 人体(生物)

呼吸や血液に関する基礎から標準レベルの問題です。(2)①②の答えをすべて選ぶ形式の知識問題は、大問2と同様、学習量の差がでやすいところです。

社会

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1 世界地理

BRICSに関する問題でした。頻出の図法の問題が今年は出されず、対蹠点を求めるものが出題されました。在留ブラジル人の動向に関する記述問題は、近年の世界の動きをとらえる力が試されました。

2 日本地理

地形図や統計を題材とした出題でした。例年出題される地形図は今年は取り組みやすいものでしたが、一方で、統計問題は初見の資料を分析・思考することが求められる、例年より難度が高いものでした。

3 日本史(古代~近世)

博多と堺に関する年表からの出題でした。資料も定番のものが多かったため、演習を積んでいれば確実に得点できる大問でした。鉄砲生産衰退の理由を問う記述は、江戸時代の支配体制や社会情勢に着目する必要がありました。

4 日本史・世界史(近代~現代)

選挙に関する資料と戦後の世界についての出題でした。新傾向の問題が多く、歴史の流れや背景を理解し、設問条件を確認しながら解答する力が必要であり、高い分析力や思考力が試されました。

5 政治

日本国憲法の条文を題材とした出題でした。教科書に記載されているレベルの問題が中心であったため、すべての単元を満遍なく学習できていた受験生は高得点がとれる大問でした。

6 経済

頻出の需要と供給に関するものが出題されましたが、需要・供給曲線を用いたものではなく、読解力と作題者の意図をくみ取る分析力を必要とする新傾向のものでした。難度は高くありませんが、最後の大問ということを考慮すると、時間配分に注意が必要でした。

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