東京学芸大学附属高校 2017年出題傾向リサーチ

英語

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1 リスニング問題:小問数4

ある男性が一目惚れした女性に2年間手紙を送り続けるも、相手の女性は2年間その手紙を届けていた郵便配達人と結婚することとなる物語文でした。まとまった英語の文章を聞き、それに関する4つの英語の質問に答える形式でした。リスニングは試験開始後すぐに始まるため、予め選択肢に目を通すことは難しいものの、複雑な内容ではなく聞き取りやすい速度でした。

2 説明文の読解(約580語):小問数8

コウモリに関する説明文でした。動物についての説明文が3年連続の出題となりました。本文中の空所に適する語を選ぶ適語補充や並べかえ英作文など、例年通りの出題形式でした。問5は this work の内容を日本語で説明する問題で、指示語の内容説明は近年頻出です。また文脈把握とともにseparateという単語の知識が解答の鍵となりました。

3 物語文の読解(約820語):小問数13

つまらない(魅力のない)男性が、そのつまらなさによって世界中の注目を集める人物となる物語文でした。読みやすい反面、昨年と比べ長文の語数が増加しました。大問3つの総語数も昨年に比べ約300語増え、素早く解答する力が求められました。空所に適する語や英文を答える問題が大問3で13問中11問出され、その中でも特に分詞(~ing、~ed)の正しい理解が差をつける鍵となりました。

4 対話文の読解(約500語):小問数9

カフェテリアでの3人の対話文でした。問2と問6は文脈から下線部の意味を推測する問題で、発話者の心情把握が正解の鍵となりました。そのほか、並べかえ英作文や適語補充、与えられた3語を用いて文脈に即した英文を作る問題など、学芸大附高の特徴的な問題が出されました。過去の入試問題で対策をした受験生にとっては解きやすい問題でした。

数学

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1 小問集合

(1)平方根の計算、(2)関数の変域、(3)5個の球の外接、(4)確率という4問構成でした。5年続いた資料の整理の出題はありませんでした。例年に比べて解きやすい問題セットなので完答しておきたいところです。

2 一次関数

座標平面上にできる図形の面積に関する問題でした。(1)(2)は確実に正解すべき問題で、(3)は条件によって示された点の座標が求められればその後の方向性は見えてきたでしょう。こちらも完答を目指したい問題でした。

3 平面図形

三角形の内角の二等分線と対辺との交点を通り、同時に残りの2辺に接する円に関する問題でした。(2)(3)は、(1)の結果から見えた平行線に着目するまで、少々時間を取られた受験生もいたと思われます。この問題でどのくらい得点できたかが合否を分けたと思われます。

4 二次関数

放物線上の点を結び、次々にできる図形の面積について考察する問題でした。(1)(2)は、四角形の面積についての問題でしたが、難度は高くなく対応しやすかったと思われます。(3)はx座標が正の偶数である点とその前後の奇数の点を結んでできる三角形の面積が一定であることを示す問題でした。本格的な証明ではなく、文字を用いて結果を示すタイプのものなので、方針が定まらずに苦労した受験生は多くなかったと思われます。

5

半径が異なる2円の交点を結んでできる三角形に関する問題でした。(1)は難なく解答できるものの、(2)には苦しんだ受験生が多かったと思われます。(3)は(2)の結果を用いずに解くこともできましたが、類題経験があったとしても完答するのは厳しかったでしょう。

国語

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1 野矢茂樹『心という難問 空間・身体・意味』

感情や知覚について論じた文章でした。ところどころに抽象的な表現が用いられているため、指示語や接続語に注意しつつ、ある程度時間をかけて丁寧に読み込んでいく必要があります。設問は記号選択が中心ですが、今年は例年に比べると一つ一つの選択肢がやや短めになっていました。ただ、まぎらわしい選択肢が含まれているという点はこれまでの傾向通りで、受験生には慎重な分析と検討が求められます。特に問6や問7などは文章全体の内容理解に関わるものだったため、差がついた問題だったと言えるでしょう。漢字は例年通り5問出されていて、読み書きともに標準的な難度なので、確実に得点したいところでした。

2 沢木耕太郎『クリスマス・プレゼント』

息子のことで苦悩する父親の姿を描いた小説文です。やや長めの文章で、登場人物のおかれた状況を把握するのに時間がかかるため、要点をおさえた読解が求められました。設問の多くは心情理解に関するものでしたが、主人公の視点から描写された文章だったため、心情そのものは把握しやすかったと言えるでしょう。大問1と同様、記号選択問題の選択肢が全体的に短くなっています。文章が長い分、設問をスピーディーに処理していくことが必要とされました。また、例年通りこの大問で文法問題が出されています。

3 『みづの上日記』

樋口一葉による日記からの出題でした。ここ数年は説話的内容の文章が続いていたため、大きな傾向変化だと言えます。ただし、古文単語や古典文法の知識をもとに文章内容を正確につかむことが求められている点では例年と変わりありません。特に問7では知識と読解力がともに要求されているため、得点に差がついたものと考えられます。そのほかの設問では記号選択形式で傍線部の解釈が問われました。また、2016年は返り点に関する設問が出されていますが、2017年は漢文知識は問われませんでした。

理科

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1 人体(生物)

人体の基礎知識を確認する問題でした。典型的な内容なので、この大問での失点は避けたいところです。

2 電流(物理)

豆電球がつながれた回路について、導線のつなぎ方を変えて考察する力を問う内容でした。導線の性質を正確に理解していないと、失点を重ねやすいつくりとなっていました。

3 地質、天気(地学)

地質や天気に関する調査・観察の結果について考察する内容が中心の問題でした。与えられた情報を適切に処理する力と基礎知識をもとに選択肢をしっかりと吟味し、注意深く解き進める姿勢が求められました。

4 物質の特徴(化学)

気体の性質や化学変化によって発生する物質についての典型問題で、すべて正解したい大問でした。

5 運動(物理)

斜面を下る力学台車の運動を記録したテープについて、定規で実際に長さを測り、分析・考察する問題でした。記録テープと速さ、移動距離の関係の正確な理解が求められました。

6 天体(地学)

天体に関する標準レベルの大問でした。難度は高くありませんが、文章の内容をもとに解き進める必要がありました。赤道や南半球で観察される天体の運動については、演習量の差が得点差に結びつきやすかった大問でした。

7 植物、生殖(生物)

植物や生殖に関する知識を幅広く確認する内容で、正確な知識の定着が求められました。

8 化学変化(化学)

マグネシウムと銅の酸化の実験に関する問題でした。一部、分析が必要な計算問題が出題されましたが、典型的なものです。全問正解したい大問でした。

社会

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1 日本史

都の略地図、借金や土地売買に関する史料、教育機関の様子、民本主義に関する論説などが題材とされました。史料や論説の読み取り問題は文章の内容と時代背景などの知識を照らし合わせながら解答する必要がありました。

2 世界史

清の駐日公使が李鴻章に出した書簡と李鴻章がアメリカの前大統領に語った内容に関する史料が題材とされました。出来事と出来事の前後関係や、同時代のほかの国の状況を問うものが多く、歴史のつながりを理解しているかどうかが問われました。

3 政治

夫婦同姓に関する民法の規定の違憲性が問われた最高裁大法廷の判決文の補足意見、大日本帝国憲法の司法に関係する条文などが題材とされました。憲法の条文や違憲審査権に関する基本的な知識があれば解答できる内容でした。

4 経済

金に投資するメリットやデメリットに関する生徒と先生の会話文が題材とされました。価格や貨幣制度、株式会社などに関する基本的な知識のほか、物価や為替相場が変動した場合にどのような影響が生じるかといった知識より論理的思考を試すものもありました。

5 世界地理

略地図やグラフ、写真、統計といったさまざまな資料が題材とされました。経緯度や気候に関する知識、山脈・河川の名称や特徴などを問うもののほか、紙幣の図案にある人物や景観から国を読み取る問題などが出されました。

6 日本地理

日本海とその周辺地域に関する出題で、グラフや統計の読み取り問題も出されました。湖沼から流出する河川の流路を判断する問題や東京都庁から各県庁までの直線距離を考える問題は、日本地図を思い浮かべながら解答する必要がありました。

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