筑波大学附属駒場高校 2017年出題傾向リサーチ

英語

筑波大附属駒場高校 傾向分析 傾向分析 英語

1 リスニング問題:小問数7

例年通り問1は短文の書き取りが2問です。問2は生徒が学校を掃除するという日本の文化に驚く外国人のエッセイの内容に関する質問に日本語で答える問題が4問、選択肢から選ぶ問題が1問の組み合わせでした。問2は放送が1度のみです。

2 物語文の読解(約940語):小問数8

歯の治療におびえる少年が歯科医の話すショッキングな話に引き込まれていく物語です。歯科医と少年の会話部分と、ショッキングな話の部分が分断されていたため、例年に比べて話の内容を理解するのは難しくありませんでした。しかし設問のレベルは高く、正解したつもりなのに正解できていないということが多々起こりえたと思われます。特に問2は、内容を深く理解していないと正解にはならない難問でした。問1の整序英作文、問4、問5の記述は筑駒高受験生であれば正解したい問題です。問6では、この文章全体を理解できているかが試されましたが、話の分かりやすさから考えれば正解したい問題でした。

3 物語文の読解(約600語):小問数6

同情を誘いお金をだまし取ろうとする若い男と、だまされまいとする男の駆け引きを描いた物語です。話の内容を理解するのはそれほど難しくはありませんでした。しかし問2、問3の和文記述では、それぞれ末尾が指定され、それに続くようにまとめる必要があり、苦戦した受験生も多そうです。記述の解答形式が日本語なのか英語なのかにも注意が必要でした。

4 自由英作文:小問数1

今までにもらったプレゼントの中で最もうれしかったものについて、もらった時期、相手、うれしかった理由を含めて50語程度で書く問題です。例年よりは条件が細かくなく、自分で具体的内容を考える部分は多いものの、日常的な話題なので、ここでは確実に得点を積み上げたいところです。

数学

筑波大附属駒場高校 傾向分析 傾向分析 数学

1 一次関数

大問1は二次関数の出題が続いていましたが、今年は2007年以来の一次関数の出題でした。(2)(3)は三角形に分割して面積比などで素早く処理したい問題でしたが、適切な解法に気づけなかった受験生は多かったと思われます。

2 整数

「ある数との最大公約数が1である」という条件のもと、さまざまな状況を考察させる問題でした。(2)は4つの解答があり、注意深く取り組む必要がありました。(3)は類題経験があると思われる問題なので、45分の時間制限の中であっても、個数だけは正解しておきたいところです。

3 円と角

円に内接する三角形に関する問題です。(1)(2)は素早く、確実に正解する必要がありました。(3)は、(1)(2)が誘導であることに気づき、特別角に着目できたかどうかがポイントでした。

4 正四角錐と球

正四角錐と球に関する問題でした。(2)までは確実に正解すべき問題です。(3)は、どのような方針で解き進めたかによって、計算や解の吟味など、正答に辿りつくまでの時間に差が出たと思われます。試験時間を考えると正解できた受験生は多くはなかったと思われます。

国語

筑波大附属駒場高校 傾向分析 傾向分析 国語

1 渡辺一夫の文章

昭和23年に発表された文章からの出題です。やや表現は古いものの、人間と科学の関わり方という入試頻出のテーマについて論じているため、極端な読みづらさはありません。字数制限のない記述が計4問出されていますが、いずれも解答に必要な情報を丁寧に盛り込んでいく必要がありました。特に問1や問2では内容の書き分けを意識する必要があり、筑駒高らしさのある設問だったと言えます。問4の記号選択も含めて、指示語の確認や比喩表現の換言など、基本に忠実な読解が求められました。また、この大問で漢字の書き取りが5問出されていますが、いずれも基本レベルであるため失点は許されません。

2 永田和宏『近代秀歌』

若山牧水の短歌について考察を加えた文章です。文章自体は短めであるものの、多くの受験生が苦手としている短歌の鑑賞が主題になっているため、非常に得点しづらい大問だったと考えられます。設問はすべて記述形式で、いずれも文章冒頭に掲げられている短歌を正確に鑑賞できていることが前提とされました。昨年の大問2と同様に、自分の考えをまとめるタイプの設問が出されていますが、あくまでも文章全体の内容をふまえたうえで解答しなければならない点には注意が必要です。総じて取り組みづらい大問であり、時間配分にも気をつける必要がありました。

3 宇治拾遺物語

鎌倉時代に成立した説話からの出題です。注釈から得られた情報をもとに文章内容をつかめたかどうかがポイントになりました。特に問3や問4の記述では主語の明示が求められているので、登場人物の関係性を正確に把握しておく必要があります。筑駒高では文中の語句に注釈記号が付されていないため、注釈の存在を見逃さないように注意しなければなりません。また、例年と同様に歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す問題も出されています。

理科

筑波大附属駒場高校 傾向分析 傾向分析 理科

1 植物(生物)

オオカナダモの光合成に関する実験の考察問題です。実験の条件を正確に把握する必要があります。

2 動物(生物)

グラフと文章の内容に関する選択問題で、グラフを正確に読み解く必要があります。また、最後の問題はやや記述しにくい内容でした。

3 化学変化(化学)

化学変化の基礎知識を確認する問題です。ミスが許されない大問です。

4 イオン(化学)

イオンの移動に関しての典型問題です。大問3同様、取りこぼせない問題です。

5 中和(化学)

酢酸と水酸化ナトリウムの中和の計算問題です。条件が複雑なため、高度な分析力が求められました。

6 地質、天気、天体(地学)

地学に関する基礎~標準レベルの知識問題です。確実に得点したい問題です。

7 力(物理)

筑駒高によく出されるばねと摩擦力の問題です。類題をどれだけしっかり演習してきたかが鍵となります。

8 電流(物理)

電流値が最大になるときと最小になるときの回路の組み合わせを考えて計算していく形式で、大問7同様に筑駒高の入試でよく見られる問題です。数学の場合の数の考え方を用いる問題が出されました。

社会

筑波大附属駒場高校 傾向分析 傾向分析 社会

1 3分野総合(核問題)

2016年にオバマ米大統領(当時)が広島を訪問した際の演説を題材とした問題でした。例年通り歴史・地理・公民すべての知識を総合して解答を検討する正誤問題は難度が高く、幅広い知識が正確に整理されていることに加えて、選択肢に潜むわずかな誤りに気がつく集中力を必要とするものでした。また、記述問題は設問の内容をしっかりと確認しないと的外れな解答を作成する危険があったばかりでなく、指定字数の30字程度で内容をまとめるには高度な記述力と作題者の意図をくみ取る分析力が必要でした。

2 地理総合(移民・難民)

近年、急増する移民・難民についての問題でした。解答する選択肢の数がすべての問題で「2つ」と限定されていたこと、選択肢の誤りが比較的判断しやすいものであったことから、すべての大問の中で最も得点しやすかったと言えます。とはいえ、シリア情勢、イスラム国(IS)のトルコにおけるテロに関して詳細な内容を問う選択肢があり、単元学習で学んだ地理の知識をもとに、ニュースなどで最新の中東情勢や移民・難民問題に対して理解を深めているかどうかが、試されるものでした。

3 日本史総合(人と馬の歴史)

人と馬に関する歴史を題材とした日本史の総合問題でした。例年出題されるリード文をヒントに解答を判断するものが、すべての大問の中で最も多く出題され、最後の大問ということを考慮すると、どの程度時間を残してこの大問に臨んだかによって点差がついたと思われます。また、ある程度のところまでは容易に選択肢を絞れるものの、最後に残った選択肢の判断が難しいものも多くありました。一見解きやすく感じたかもしれませんが、得点はそれほど伸びなかったのではないかと思われます。

ページトップへ