東京都立高校 2017入学者選抜問題(進学指導重点校グループ)分析・数学【速報】

今年は大問1が取り組みやすい出題でした。全体的に昨年より得点しやすい傾向があり、いかにミスをなくすかが重要でしょう。大問2の関数はタイプBよりタイプAが取り組みにくい印象ですが、複雑に見える計算でも丁寧に処理すれば確実に解くことができます。大問3の平面図形はいずれも図形的性質に気づく必要があり、基礎力が十分に試される設問だったと言えます。大問4の発展問題は、西高以外の6校は過去の進学指導重点校の傾向を踏襲した空間図形に関する問題でしたが、西高のみ整数分野からの出題となりました。

小問集合

※大問の中で分野が細かく分かれています。

小問集合
(問1) 平方根の計算
(問2) 二次方程式または連立方程式
(問3) 不等式または二次関数、または確率
(問4) 確率または最短距離
(問5) 作図

(問1)平方根の計算、(問2)二次方程式または連立方程式、(問3)不等式または二次関数または確率、(問4)確率または最短距離、(問5)作図という5問構成は7校で共通です。

(問1)平方根の計算は難度に差があるものが2種類用意されていましたが、いずれも確実に正解したいところです。(問2)は二次方程式の計算は1種類、連立方程式は2種類ありました。いずれも丁寧に式を整理し、正解したい小問です。(問3)は二次関数が2種類ありました。不等式は、昨年同様根号に関する小問が出題されていますが、今年のほうが取り組みやすい問題でした。また、西高以外の6校は(問4)が確率でしたが、西高のみ円錐における展開図上の最短距離で、確率は(問3)で出題されました。確率は調べなければいけない場合の数が少ないので、苦労することはなかったと思われます。展開図上の最短距離は側面のおうぎ形の中心角に注目する必要がありますが、類題経験があるはずの基本問題です。(問5)は「線対称な円」、「図形の折り目」のいずれかが出題されています。どちらも難度に差はなく、標準的な問題です。

二次関数

二次関数
タイプA 二次関数と三角形
タイプB 反比例と一次関数

タイプAは文字を用いて座標や直線の式を計算する問題でした。(問2)は直角二等辺三角形の性質や2直線が垂直に交わることを利用して、ミスのない計算をする必要があります。タイプBは双曲線上の座標を文字でしっかり表したうえで、問題の条件について立式すれば十分に対応できる問題と言えるでしょう。

平面図形

平面図形
タイプA 円と相似
タイプB 円と合同・特別角

タイプAは円周角の性質を用いて三角形の相似を証明する問題や、相似な三角形の面積比についての問題でした。いずれも方針は立てやすいのですが、証明は書きにくさを感じた受検生も少なくなかったと思われます。タイプBは円と接線で作られる三角形の合同の証明と、角度や面積を求める問題でした。(問2)(2)は特別角に気づけば容易に解けますが、気づけなかった受検生も多かったと思われます。

発展問題

発展問題
日比谷 三角柱と空間把握
西 整数
国立 五角柱と空間把握
八王子東 正四角錐と空間把握
戸山 円柱と動点
青山 正四角錐と空間把握
立川 立方体と動点

日比谷高は、三角柱を題材に面積比・体積を求める問題で、(問3)は適切な断面を抜き出して考える必要がある難問でした。西高は7校で唯一空間図形以外からの出題でした。特に(問2)(2)は題意も把握しづらく、時間内にしっかり取り組めた受検生はほとんどいなかったと思われます。国立高は、五角柱を利用して線分の長さ、面積、体積を求める典型問題で、計算ミスに注意しながら丁寧に取り組むことが求められました。八王子東高は(問1)、(問2)のいずれも正四角錐に関する基本問題です。短時間で処理することも可能なので、ミスしないことが重要でした。戸山高の問題は、円柱表面上の動点の位置関係が把握できたかどうかがポイントでした。(問2)は求める図形を正確に把握できなかった受検生もいたと思われます。青山高の問題は、(問1)(問3)は取り組みやすいのですが、(問2)は線分の長さを求めるのに手間がかかる難問でした。立川高の問題は、動点が4つあり少しとまどった受検生もいたと思われますが、(問1)(1)(2)は確実に正解しておきたい問題です。(問2)も点の位置を把握し、適切な平面でとらえ、完答を目指すことは可能でした。

まとめ

日比谷 西 国立 八王子東 戸山 青山 立川
関数 A A B B B A A
平面図形 A A A B A B B
発展問題 ※発展問題の出題については、分析本文をご参照ください。

※表中A・Bは各問のタイプA・タイプBに対応する。

ページトップへ