東京都立高校 2017入学者選抜問題(進学指導重点校グループ)分析・英語【速報】

多くの学校が自校作成の問題を使用しました。来年以降グループ作成ではなくなりますので、それぞれの高校で自校作成された問題の特徴を知っておくとよいでしょう。どの学校の問題も、英語力をうまく測ることのできる非常に練られた良問であったと言えます。見方を変えれば、英語が得意な受検生とそうでない受検生で明確に差がついたのではないでしょうか。

出題形式では、並べかえ英作文・内容一致・自由英作文などの「入試の核」となる設問はどの組み合わせでも含まれ、自校作成の大問で図・イラストの読み取り(戸山高)、文整序(戸山高、立川高)、発音問題(日比谷高)などの問題を各校の方針に応じて加えるという形式は例年同様でした。

表中★は自校作成問題と思われるもの。

リスニング

リスニング
共通 東京都立共通問題を使用

問題Aと問題Bに分かれています。問題Aは例年通り、男性・女性による3つの短い対話文で、質問が1つずつあり、適切な英文を選ぶ形式でした。例年、問題Bは2問とも読まれた質問に対して英語で記述する形式でしたが、そのうち1問が適切な英文を選ぶ形式に変わりました。

対話文

対話文
タイプA 高校生が地球温暖化について、二酸化炭素の観点から考察する対話文。
タイプB 高校生が文化祭でお茶の歴史と効能について話し合う対話文。
西★ 認知心理学を学んでいる大学生のBarbaraの話から、高校生が勉強やスポーツなど日ごろの行動へのあるべき取り組み方を学ぶ対話文。

グループ作成問題は2種類で、自校作成は西高のみでした。タイプAは、地球温暖化というポピュラーなテーマであり、問題も取り組みやすいものがほとんどでした。タイプBは、お茶というなじみ深いテーマではありましたが、問3の並べかえ英作文をはじめとして、受検生が悩みそうな設問が多く、タイプAよりも難しかったと思われます。

西高は、認知心理学というあまりなじみのないテーマではありましたが、勉強やスポーツなど日常的な行動を例に語られていたため、それほど読みにくくはありませんでした。文章内容をしっかり整理できているかどうかを確認する選択問題が多く、短時間で選択肢の違いを見極め、情報を効率よく処理する力が求められました。タイプAよりは難しく、タイプBよりは簡単というレベルでした。

物語文・説明文

物語文・説明文
日比谷
(物語文)
高校生のKanaが、以前学校で聞いた水不足で悩む発展途上国の人々を救うため、貯金をして井戸の建設費を寄付するという物語文。
西
八王子東
(説明文)
微細気泡の有効活用について、魚の養殖・乗り物などの洗浄・野菜の鮮度管理の事例を挙げながら紹介する説明文。
国立
(物語文)
薬学を志すAnnが、おじから聞いた二人の薬学者の話から、革新的な考え方の本質とそれを達成するために必要な資質を悟る物語文。
戸山
(説明文)
複数の観点から大陸移動説が導き出されるまでを述べた説明文。
青山
(物語文)
高校生のMasaruが祖父や祖父と関係のある人々の仕事に対する姿勢を知り、仕事のやりがいに気づいていく物語文。
立川
(物語文)
人助けというキーワードで結ばれた、主人公と彼の娘と外国人女性の偶然のつながりを描いた物語文。

西高と八王子東高、戸山高の3校が説明文で、それ以外は物語文でした。いずれも1,000語を超える分量で、大問2との時間配分によっては、解き終わらないという受検生もいたかもしれません。先端科学、海外や未来への視点、人との絆など、例年通りのテーマの内容が多く、入試に備えてきた受検生にとっては対応しやすかったように思われます。出題も、本文の内容理解をストレートに問うものが中心であり、「読めていれば解ける」という度合いが強まったと言えます。また、対話文同様自然な英語の表現が多く、それに伴ってよりハイレベルな語彙が求められました。

自由英作文は今年もすべての学校で出題されました。多くの学校が1つのテーマに対して40語程度で書くという出題であるのに対し、日比谷高、国立高は相反する2つの意見をそれぞれ20語程度で書くという出題でした。学力検査全体の分量を考慮に入れると、自由英作文にかける時間はそれほど取れないため、書ききれない受検生もいたと思われます。

まとめ

日比谷 西 国立 八王子東 戸山 青山 立川
リスニング 共通
対話文 A A A B A B
物語文・説明文 ※物語文・説明文の出題については、分析本文をご参照ください。

※表中A・Bは各問のタイプA・タイプBに対応する。★は自校作成問題だと思われるもの。リスニングは東京都立共通問題を使用。

ページトップへ