2017年度 神奈川県立横浜翠嵐高校・湘南高校 特色検査 出題分析

横浜翠嵐高

大問2題の構成が続いています。昨年大幅に増えた小問数が、今年は一昨年と同数に戻りました。しかし、一見しただけでは解き方の方針が考えつかないような難問がいくつかあったので、取り組みやすい問題を見極める力が求められました。また、今年は理科に関する出題の割合が減り、数学に関する出題の割合が増えました。国語や社会に関する出題でも論理的な思考を求められるものが多く、科目の得意不得意に関係なく、日頃から物事を順序立てて考える習慣が身についていたかどうかということが、得点差を生んだと考えられます。

課題1

「ニセガネ」の話を通じて、「おカネ」がどのようなものなのかについて述べた文章からの出題でした。6つの小問のうち、数学に関する出題が2問あり、取り組みづらいと感じた受験生もいたと思われます。英語に関する出題は1つで、対話文中の空所に英文を補うものでした。文中から換言すべき箇所を見つけられれば、関係代名詞の基本的な知識と標準的な語彙で正解できるものなので、確実に得点したいところでした。それ以外の3問は、文中から与えられた図表や条件を踏まえて論理的に思考することが必要でした。特に、江戸時代の経済に関する図表を用いた問題は、国立や私立の難関高校の入試問題によく見られるもので、横浜翠嵐高の特色検査の難度の高さを象徴していたと言えるでしょう。なお、6つの小問のうち、3問が記述問題で、高い記述力も求められていました。

課題2

正しい概念を受け入れることの難しさを、「スキーマ」という語を用いて説明した文章からの出題でした。この大問も数学に関する出題が取り組みづらく、これにどう取り組むかがポイントでした。あまりにも長い時間がかかるようであれば他の問題に着手した方がよかったかもしれません。理科に関する小問が3つありましたが、設問2は、丁寧に図を読み取り、密度と水深の間にある関係を見抜くことができれば、得点できる問題でした。課題1と同様に、この大問でも論理的な思考力と高度な記述力が求められました。

出題分析表

大問数
(小問数)
英語 数学 国語 理科 社会 音楽 美術 保健
体育
技術
家庭
2017年 2(12)
2016年 2(16)
2015年 2(12)
2014年 2(9)
2013年 2(9)

湘南高

今年は昨年同様、大問が3題で、それぞれの大問につき小問が4~12問あります。しかし、例年、合計17問程度だった全体の小問数が今年は24問と大幅に増え、戸惑ってしまった受験生も多くいたのではないでしょうか。すべての問題に対応するためには、1問1問を素早く処理していくことが必要でした。問題は、国語、英語、数学、理科、社会の内容が中心ですが、ほかにも家庭科の学習内容に関するものも出ています。さらに、問題を解くための情報が、文章だけでなく図表やグラフなどでも記載されているため、それらから必要な情報を読み取る力が求められます。日頃から新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりしていろいろな分野に興味を持ち、総合的な力を身につけることが必要です。

問1

「日本語の表現」についての課題文でした。小問はすべて国語の内容で、日本語の正しい表現や、表現の解釈についての問題などが出されました。国語で学習する口語文法の知識を身につけておくとともに、普段の会話で、正しい日本語を使い、自分の考えを正確に伝えることを心がけていれば、対応できたと思われます。この大問は難度が高くないため、時間をかけず素早く処理し、他の大問に時間をかけられるようにしたいところです。

問2

この大問では、小問ごとに独立した問題が出されました。すべての小問に共通して、課題文に加えて資料や図表が与えられているため、課題文と照らし合わせながら情報を読み取り、問題を解いていく必要がありました。家庭科、社会、英語、数学、理科に関する内容で、各科目の基本的な知識が前提となっています。さらに、与えられた資料や図表を理解し、そこから読み取った内容を自分なりに活用する力も求められました。

問3

現在の選挙制度の問題点について述べられた新聞記事と、比例代表制についての説明文からの出題でした。平成26年の6月に決定した選挙権年齢の引き下げという時事的な出来事を反映した問題だと考えられます。選挙制度の問題点については、同じようなテーマが2004年の開成高でも扱われています。比例代表制についての設明文は文章量が多く、読解に時間をとられてしまった受験生も多かったと思われます。課題文の内容は社会で学習するものですが、小問では数学や国語に関するものが出され、科目横断型の問題と言えるでしょう。論理的な読解と、計算などの処理の正確さと素早さが求められました。

出題分析表

大問数
(小問数)
英語 数学 国語 理科 社会 音楽 美術 保健
体育
技術
家庭
2017年 3(24)
2016年 3(17)
2015年 4(17)
2014年 4(18)
2013年 4(14)
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