2016年 都立高入試分析 国語【進学指導重点校グループ】

表中★は自校作成問題と思われるもの。

漢字の読み取り・書き取り

内容
共通 読み取り5問。書き取り5問。

※書き取りは、日比谷・国立で1問差し替え。

漢字の読み取りは、グループ共通の出題でした。書き取りは、日比谷高と国立高で1問差し替えがありました。標準的な難度のものを確実に正解することが求められます。文中の意味を考えないと書きまちがえる可能性のある字もありました。

文学的文章

内容
タイプA 有川浩
『クリスマスに家に帰る』
タイプB 小川糸
『サーカスの夜に』

タイプAは少年の視点から父と祖父の姿を描いた話、タイプBはサーカスの綱渡りに魅せられた少年の話ですが、いずれも心情把握や内容、表現の理解に関する問題が出されました。登場人物の様子や会話から心情の機微を読みとれれば、十分対応できます。

説明的文章

説明的文章
日比谷★ 若林幹夫
『社会学入門一歩前』
西★ 今井むつみ
『ことばと思考』
国立★ 高田明典
『正しさとは何か』
戸山★ 野崎泰伸
『倫理とは何か』
タイプA 池上哲司
『傍らにあること』

昨年は、進学指導重点校のうち4校が、説明的文章を自校作成問題に差し替えましたが、今年もその傾向は変わりません。日比谷や西は記述を出題し続けていますが、これは自分の言葉で表現する力を重視しているからです。抽象度が高く、筆者の意見がつかみにくい文章が選ばれていて、ここでの出来が得点差となったと考えられます。字数制限のある作文は、例年通り、主題を適切に理解して論を展開する力や、具体的な根拠を挙げて自分の考えを述べる力が求められています。

古典を含む文章

古典を含む文章
タイプA 森朝男
『読みなおす 日本の原風景』
タイプB 渡辺実
『枕草子』

古典を含む文章は、古文・漢文・短歌・俳句を引用した鑑賞文で、解釈や書き下し文を参照しながら読むタイプのものです。現代語訳がついているので、細かな古典知識がなくても対応できたでしょう。タイプAは江戸時代の詩人・歌人としても有名だった禅僧についての文章、タイプBは平安時代の女流日記についての文章で、設問の中心は内容理解に関するものです。昨年よりも易しくなり、記述問題もなく、この大問で時間的な余裕ができたと思われます。

まとめ(国語)

昨年までの進学指導重点校は、文章・設問ともにボリュームがあり、時間的に余裕がないという特徴がありました。今年は、記述の比重が減り、古典を含む文章も易しくなったため、じっくりと問題に取り組むことができるようになりました。また、進学指導重点校のうち4校が、説明的文章を自校作成問題に替えていて、ここで読解力が試されました。

日比谷 西 国立 八王子東 戸山 青山 立川
漢字の読み取り 共通 共通 共通 共通 共通 共通 共通
漢字の書き取り 共通※ 共通 共通※ 共通 共通 共通 共通
文学的文章 A A B B B B B
説明的文章 日比谷★ 西★ 国立★ A 戸山★ A A
古典を含む文章 A A B B A A A

※表中A・Bは各問のタイプA・タイプBに対応する。★は自校作成問題だと思われるもの。日比谷・国立は漢字の書き取りで1問差し替えあり。

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