慶應義塾志木高校 2016年出題傾向リサーチ

英語

慶應義塾志木高等学校 傾向分析 英語

長文問題3題、文法問題2~3題という構成が続いています。2年続いた段落ごとの並べ替え問題が今年は出ませんでした。しかし、登場人物の状況、立場を読み取る必要がある物語文や説明文の内容一致など、精読が求められる長文及び出題内容は一貫しています。特に記述問題において、内容把握をしたうえで、工夫が必要な和訳や内容説明を出すことが特徴です。文法は昨年と同じ大問数、出題形式でしたが、一定の傾向はなく、さまざまな形式で文法の総合的な知識を試しています。

1 物語文の読解(約620語):小問数21

大手スーパーの販売員とワインを売り込みに来た男とのやり取りについての話でした。問5では、登場人物の意図を考慮して解答するよう指示があり、言葉に込められた考えを前後の流れから読み解くことが大事でした。問6ではout of businessから状況を考えることで解答できました。問7の内容一致は細かい内容までの読み取りが求められています。登場人物の立場、心情を正確に把握する必要がありました。

2 物語文の読解(約900語):小問数12

お互い過去の秘密を持った夫婦の物語でした。読みやすいように感じますが、解答するためには、夫婦の行動や発言から彼らの秘密が何なのかを読み取る必要がありました。問2では代名詞や省略を考えることと同時に、誰の発言であるかをイメージすることが重要でした。問3では妻の様子をヒントにすることで正解することができました。問6はput ~ behindをヒントに工夫して和訳する必要がありました。

3 説明文の読解(約520語):小問数5

「弁士」についての説明文でした。昨年と同じく内容一致問題のみでした。各設問に英文が二つずつあり、両方の内容をしっかりと照らし合わせる必要があるので、正確な内容理解が求められました。

4 整序英作文:小問数5

難しい問題はなく、得点しやすかったと思われます。3.ではmakeの使い方、5.ではfewの使い方がポイントでした。

5 同意文完成:小問数6

基本的な内容の問題でした。全問正解することが望まれます。

6 正誤問題:小問数7

誤りを含む文を選ぶ形式でした。正誤問題として頻出の文法事項がほとんどであり、正答率は高いと推測されます。

数学

慶應義塾志木高等学校 傾向分析 数学

大問の数が多くさまざまな分野から出題されるのが、慶應志木高の特徴です。中でも、場合の数・確率、証明、二次関数、空間図形、円、文章題などの分野が目立ちます。近年連続して出題されている整数も、2016年に出題された作図とあわせて、注意をしておく必要があるでしょう。知識があれば解きやすい典型問題と、その場での対応力を求められる問題がバランスよく出されるため、知識力と柔軟な思考力がともに要求される構成になっています。さらに、解法を記す必要があるため、自分の考えた過程を簡潔にまとめる力を養うことも大切です。2016年は極端な難問や複雑な解法の問題はなく、受験生が実力を発揮しやすい問題だったと思われます。

1 小問集合

式の値、二次方程式、整数の3問からなる小問群でした。(2)(3)は知識も思考力も要求される問題であったため、後回しにして他の問題に時間を割くという戦略を立ててもよかったでしょう。

2 二次関数

放物線と折れ線が絡む典型的な問題でした。座標を文字で表しながら考える必要がありますが、高校受験で頻出の問題ですので、この大問は確実に得点したいところです。

3 確率

問題文で与えられたルールに沿って考える確率の問題でした。ルールを正確に捉え、典型的な確率の問題と同じ考え方を利用できることに気づけば、決して難しい問題ではありませんでした。慌てずに冷静に処理できたかどうかがポイントだったと言えるでしょう。

4 作図

過去に出されたことがない作図の問題に驚いた受験生も多かったことでしょう。しかし、図形の基礎知識を確認する問題であったため、合格には確実に正解する必要がありました。

5 平面図形(証明)

合同と相似を利用した証明と、長さを求める問題でした。難度は高くないものの、証明を全文書いたり、(2)の長さを求めるときに、やや複雑な計算が必要なので、時間がかかったことでしょう。(2)は方針も立てにくいので、場合によっては、完答は目指さず後回しにすることも必要でした。

6 空間図形

適切な平面を抜き出して考えられれば、十分に完答できるレベルの問題でした。この最後の大問にどれだけ時間を残し冷静に考えられたかどうかによって差がついたと思われます。

国語

慶應義塾志木高等学校 傾向分析 国語

大問数は昨年と同じく4題でしたが、出題内容は漢字と知識、論説文、小説文、韻文を含んだ文章で、今年は古文が出されませんでした。年によって大問数や出題内容の変動はありますが、全体的に文章量が多く、受験生にとって読みづらい内容のものが選ばれていることには変わりありません。また、慶應志木高らしさと言えば、いずれの読解問題でも記述が重視されていて知識問題が多いことです。どのような問題にも対応できるように、ムラのない幅広い勉強を心がけましょう。

1 漢字・知識

漢字の読み取り・書き取りは例年通り標準的なレベルです。季語の知識が問われていますが、語彙力のある受験生であれば対応できたと思われます。

2 須長史生『ハゲを生きる 外見と男らしさの社会学』

社会学的な観点から「ハゲ」について取り上げ、男性と外見の関係性についてジェンダー論的に考察した文章でした。内容理解、理由説明、空欄補充、脱文挿入といった読解力を求める問題が中心で、字数制限のある記述も3問(10字・50字・100字)出されています。意外性のある題材でしたので、驚いた受験生もいたと思われますが、きちんと文章を読めば、対応できたと思われます。慣用句や外来語に関する問題は、いずれも語彙力と文脈理解の両方が求められていて、難度の高いものでした。

3 魯迅/藤井省三訳『孔乙己』

中国の飲み屋で働く少年の視点から、ある客の姿を描いた文章です。文章量は多いですが、読みやすいので、この大問でしっかりと得点したいところです。設問は、心情把握、内容理解、理由説明といった読解力を求めるものが中心でしたが、ここでも字数制限のある記述2問(50字と40字)が出されています。語り手の視点だけでなく、他の登場人物の視点も考えて、この文章をどれだけ深く読むことができたかが勝負となります。また、知識問題はバラエティーに富んでいて、語句の意味や慣用句、熟語、漢文、年中行事、歴史用語まで出されました。

4 (非公表)

俳句の添削にまつわるエピソードを紹介する文章です。字数制限のある記述1問(40字)が出されていますが、韻文の解釈を苦手とする受験生でも、文章内容をしっかり読み取ることができれば解答できるレベルでした。

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