大阪教育大学附属高校池田校舎 2016年出題傾向リサーチ

英語

大阪教育大学附属高等学校池田校舎 傾向分析 英語

例年通り、リスニングと長文読解の2題の出題でした。リスニングではこれまで出題があった対話文がなくなり、まとまった英語の内容に対する質問に英語で解答する形式と、与えられた選択肢から適切なものを選ぶ形式が出題されました。また、読まれた英文を書き取る問題は今年も出されました。長文読解では物語文が出題されました。長文の大問数は1題ですが総語数が1,300語を超える非常に長い文章であるため、日頃から長い文章を正確に読み切ることに慣れておく必要があります。出題は内容把握に関わるものが多く、その解答形式も記述が多くあります。さらに長文読解の最後には自由英作文も出題されるので、さまざまな記述問題に対応する力が試されていると言えます。

1 リスニング問題:小問数10

例年通り三つのパートに分かれた構成でしたが、[A][B]の問題形式が変わりました。[A]は放送された質問に英語1語で答える問題で、[B]は放送された質問の答えとしてふさわしいものを選択肢から選んで答える問題でした。また、[C]は今年も問題用紙に記載された長文中の空所に合わせて、読まれた語句を書き取る問題で、空所の前後の語と結合して発音される箇所に注意を払うことが求められました。

2 物語文の読解(約1340語):小問数26

主人公とその友人が、誰も住んでいないはずの家に見えた人影の正体を暴く物語です。登場人物が多く、また人物の相関関係を正しく読み取れたかが問題を解く鍵でした。問1は例年通り前置詞を選ぶ問題でしたが、例年に比べやや難化したと思われます。適語補充問題は語形変化を伴うもので、基本的な文法の知識や変化形の綴りの正確さが求められました。問3の本文の流れに合った英文を選択肢の中から選ぶ問題では、選択肢が似ていてまぎらわしいため、文章の流れの正確な理解が問われました。問4の和訳は今年も三つあり、標準的な難度だったと言えます。問6は指示語の内容を日本語で説明するものでした。昨年は2問出題がありましたが、今年は1問のみでした。問7は英語の質問に対して日本語で解答する形式で内容理解が問われ、字数制限内に必要な要素をいかにまとめるかで差がついたと思われます。また、大問の最後には「これまで友達と一緒に体験したことで一番印象に残っていること」について30語程度の英語で書く自由英作文の出題がありました。こちらも例年通りの出題でした。

数学

大阪教育大学附属高等学校池田校舎 傾向分析 数学

大問5題、小問14~18問の構成は、ここ数年ほとんど変化がありません。内容面では、大問1で小問集合、大問5で証明が出題され、残りの大問は整数、二次関数、空間図形などの分野から出題されることが多くなっています。しかし、2016年は大問2で資料の整理が出題されたことから、幅広い分野での準備も求められます。極端な難問や複雑な計算処理が要求されることは少なく、標準レベルでありながら思考力を要する問題で構成されています。また、大問1以外の大半の問題で解法の記述を求められるので、答案作成についても注意が必要です。

1 小問集合

(1)連立方程式、(2)円と角度、(3)約束記号、(4)さいころの確率から構成されていました。例年に比べて難度はかなり低くなっており、すべて正解したい問題でした。

2 資料の整理

10名の読んだ本の冊数について、(1)は平均値・中央値・最頻値を、(2)は訂正後のデータからその内容を考察する問題でした。特に(2)については、解答に至る求め方をどう記述するべきか悩んだ受験生もいたと思われます。

3 二次関数

放物線の焦点・準線をテーマとした問題でした。(1)~(4)は(5)を解くための基本問題となっており、知識の有無に関わらず取り組むことができたと思います。むしろ(5)の説明をどれだけ短時間で書ききれたかがポイントだったでしょう。

4 球と影

糸の端に球をつけた振り子の影を考える問題でした。問題の難度は高くありませんが、(3)は類題を解いてきた経験によって、(1)がヒントになっていることやその後の計算処理に差がついたと思われます。

5 証明

円と円に内接する正方形についての証明でした。(1)の証明を通して図形の特徴を把握し、(2)で利用する流れになっています。例年の出題傾向と同じで、受験生の力を測る良問でした。取り組む時間をしっかり確保して臨みたい問題です。

国語

大阪教育大学附属高等学校池田校舎 傾向分析 国語

論説文、小説文または随筆文、課題作文の3題構成が続いています。現代文では受験生にとって読みやすい内容の文章が選ばれ、1題あたりの字数も多いわけではありません。設問形式としては記述が多く、今年は知識を除いた13問のうち、8問を記述が占めました。300字の課題作文も合わせると600字程度の記述量になり、記述力の有無がはっきりと得点差にあらわれる問題構成だと言えるでしょう。その他、動詞の活用に関する設問や語句の意味に関する設問が出ているので、知識分野も対策が必要です。

1 佐藤雅彦『考えの整とん』

電車の中で見かけた少年の行動について、筆者が考えをめぐらせた文章からの出題でした。漢字と語句以外はすべて記述問題で、その中には少ない制限字数で的確に内容をまとめなければならないものや、設問ごとに内容を書き分ける工夫が必要なものも含まれていました。こうした問題で高得点を取るためには、解答の要素や傍線部前後の文脈、設問の指示などに意識を払う必要がありました。文章自体は平易で読みやすいものの、記述問題の解答が一筋縄ではいかないため、受験生の得点に差がついた大問だったと考えられます。

2 畑村洋太郎『失敗学のすすめ』

「失敗すること」の意義について説いた文章からの出題でした。この大問でも記述が多く出されましたが、そのすべてに「文中の語句を使って」という指示が付されており、書き抜きに近い解き方で正答できるものがほとんどでした。文章の内容も難しくなく、動詞の活用に関する設問も基本的なものばかりだったので、この大問ではなるべくミスをせず、得点源とする必要があったと言えます。

3 課題作文

自分自身の「失敗」経験について論じる、という課題でした。300字の字数設定や、自分で題名をつける必要がある点など、昨年の形式を踏襲した出題でした。昨年までとの相違点は、課されたテーマが大問2の文章と関連していたことです。設問で明示されてはいませんが、大問2の文章の要旨をふまえて解答を作成する必要があったと思われます。とはいえ、課題作文に十分な対策を講じてきた受験生であれば、戸惑うことなく取り組めたことでしょう。

理科

大阪教育大学附属高等学校池田校舎 傾向分析 理科

化学、生物、地学の大問が1題ずつと物理の大問が2題の5題構成でした。例年5題構成ですが、物理か化学のいずれかが2題となります。主な特徴は、次の3点です。まず、小問集合の大問がないため、幅広い単元の内容について問われることはありませんが、一つ一つのテーマに対して深く問われることです。次に、難関校の入試問題で学べる考え方や知識が活かされる問題が出され、得点差につながることです。また、記号選択の問題が少なく、文章記述や作図の問題が多く出されるため、理解の深さや表現力が問われることです。

1 顕微鏡、生殖(生物)

顕微鏡に関する基礎的な問題とアオミドロの生殖に関する発展的な問題です。アオミドロの生殖については、予備知識があった受験生には有利な内容でした。一方で、予備知識がなかった受験生にとっては、ヒントとなる文章をもとに考察する力が求められました。

2 状態変化(化学)

状態変化に関する基礎的な問題です。ただし、文章記述の問題が2問とグラフの作図の問題が1問出されており、正確なしくみの理解と表現力が求められました。

3 化学変化(化学)

化学変化に関する基礎的な問題です。化学反応式を書く問題は頻出のため、注意しておきましょう。

4 地震、火山(地学)

地震と火山に関する標準から発展レベルの知識の問題が中心となっています。特に(2)の正しい記号をすべて選ぶ問題は、高度な知識力が求められました。また、(6)や(7)の文章記述の問題は、考察を必要とするものでしたが、予備知識のある受験生にとっては有利な内容でした。

5 光(物理)

凸レンズに関する標準問題と光の屈折に関する、やや発展的な問題です。凸レンズの問題は、典型的な問題を少し複雑にしたものなので、落ち着いて対応したいところです。また、光の屈折の問題では、じっくりと時間をかけて考察する力が求められました。

社会

大阪教育大学附属高等学校池田校舎 傾向分析 社会

今年は、昨年より大問が1つ増え、8題となりましたが、小問数(例年50問程度)に大きな変化はありませんでした。記述問題が例年5問程度とほかの難関校と比較して数多く出されていますが、今年は特に高度な知識、思考力、表現力を必要とする難問が目立ち、記述問題の難度は上がったと言えます。地理、歴史、公民の3分野から①知識の定着をはかるもの、②知識の運用力をはかるもの、③思考力や表現力をはかるもの、がバランスよく出題されているため、すべての分野を幅広く学習しながら前述した①~③の技能を強化していくことが求められます。

1 図法

メルカトル図法と正距方位図法に関する問題でした。各図法の特徴が理解できていれば容易に得点できるものでした。

2 統計・グラフ(日本地理総合)

日本の特色に関する統計問題でした。各都道府県の気候、農工業、都市などに関する基本事項が理解できているかを統計・資料が用いて問われました。

3 地形図

広島港付近の地形図の問題でした。例年通り地形図や地形の基本を問うものが中心でしたが、地形図の読み取りに関する正誤問題は注意しないと間違えてしまうものでした。

4 統計・グラフ(世界地理総合)

統計やグラフを用いた世界地理の総合問題でした。ほかの難関校でもよく目にする定番のものばかりであったため、演習量を十分に積んでいれば得点できるものでした。

5 国会・内閣・裁判所

国会・内閣・裁判所に関する問題でした。空欄補充問題は例年通り基礎知識の定着をはかるものでしたが、文章の正誤を判断する問題は注意深く文章を読まないと判断できないものもあり、例年より難しいものでした。

6 消費・金融

消費と金融に関する問題でした。経済用語を問うものが多く、これらの用語をしっかりと整理し、適切に用いる必要がありました。

7 古代中国史

古代にシルクロードでつながっていた漢とローマ帝国を題材としたものでした。記述問題は「正しいかどうか」ではなく「論理的に説明できているかどうか」を重視するという新傾向のものでした。

8 近代史

明治34年の新聞記事からの「20世紀の予言」を題材に、近現代における日本と世界の歴史が問われました。記述問題を含めて、難度の高いものも見られ、学習の深さが試されました。

ページトップへ