お茶の水女子大学附属高校 2016年出題傾向リサーチ

英語

お茶の水女子大学附属高等学校 傾向分析 英語

リスニング2題、長文読解3題、英作文2題で、2015年の出題構成を引き継いでいます。小問数は昨年とほぼ同じですが、長文読解3題の総単語数が約1410語(2015年)→約1670語(2016年)と増加傾向にあり、速読と正確な読解が要求されます。例年通り、日本語、英語による記述問題の割合が高く、条件英作文では、冠詞や時制など、基本英文法の定着が問われます。全体を通して難問の割合は低いものの、リスニング、読解、文法の各分野の基本をしっかりと身につけることが高得点への鍵となります。

1 リスニング:小問数4

読まれた英文の内容に関する質問に英語で答える問題です。聞き取りの能力に加え、正しい英文を書く能力が求められます。

2 リスニング:小問数2

読まれた文章の一部を書き取る問題です。英文は3回読まれるので、1回目では大まかな内容を聞き取り、2回目以降で細部を確認すれば得点できる問題です。

3 説明文の読解(約820語):小問数12

地球のほかに人類のような知的生命体が存在するか、という問いに関する説明文を読み、その要約文を完成させる問題です。宇宙や天体に関する知識の有無が解くスピードや得点に影響します。また、本文からの抜き出しではなく、空所の前後と矛盾しない単語を答えなければならない難度の高い設問もありました。

4 物語文の読解(約610語):小問数3

5人の男性が1人ずつ自分の悪い所を告白していくという物語文でした。全て本文の内容に関して日本語で答える設問です。昨年までと比べ、話の流れをつかみやすい物語文だったので、過不足のない正確な日本語記述ができるかで、得点差がついたと思われます。

5 説明文の読解(約240語):小問数6

パンの歴史について述べた説明文でした。例年と同様、文中の空欄に正しい英文を選んで補う問題です。唯一の選択問題ですが、まぎらわしい選択肢があるので、指示語や代名詞に着目しながら、慎重に取り組む必要があります。

6 条件英作文:小問数5

与えられている語を順に用いて、不足語を補いながら、文脈に合う英文を完成させる問題です。同じ形式の問題を演習してきたかどうかで得点に差がついたと思われます。

7 テーマ英作文:小問数1

外国人にあなたが住んでいる街のよさ、特徴を40語以上の英語で説明するという問題でした。例年と比較すると、書きやすいテーマでした。

数学

お茶の水女子大学附属高等学校 傾向分析 数学

出題分野に関しては、文章題、作図、二次関数、確率はほぼ毎年出題され、平面図形、円、空間図形も頻出です。2016年も例年通りの出題でしたが、2015年より全体的に取り組みやすい問題が多くあり、受験生は対処しやすかったと思われます。例年、幅広い分野における基本から標準レベルの問題が多く、難問やひねった出題はほとんど見られないため、丁寧に確実に解答する姿勢が必要です。すべての問題において計算の過程や考え方を記述する形式のため、いかに論理的に考えることができるか、またその考えを短時間で明確に記述することができるかがポイントになります。

1 小問集合

(1)因数分解、(2)式の値、(3)整数、(4)作図の問題でした。いずれも基本レベルの問題のため、時間をかけずに完答したいところです。

2 場合の数・確率

選んだカードを並べて2桁の整数を作る問題でした。選ぶ枚数も、作る数の条件も難しくないため、数え漏れに注意して処理したい問題でした。

3 文章題

速さの文章題でした。ダイヤグラムや線分図などを描いて条件を整理すれば、難しい問題ではありません。計算が少し面倒ではありますが、素早く正確に解きたいところです。

4 二次関数

放物線と直線の関係を利用すれば、(1)(2)は容易に解けたでしょう。(3)はAC=ECという条件の意味をつかむことができれば、比較的短時間で解けますが、受験生は苦労したと思われます。

5 空間図形

立方体の辺上を動く3つの動点を考察する問題でしたが、設問自体はかなりシンプルなものでした。正確な位置把握ができればミスなく正解できたものと思われます。

国語

お茶の水女子大学附属高等学校 傾向分析 国語

論説文、小説文または随筆文、古文の3題構成は変わりありません。文章量は大問により増減があります。問題形式は記号選択、抜き出し、記述など多岐にわたります。知識問題は、文法、文学史、慣用句などが出されますが、標準的な難度ですので、確実に得点しなければなりません。記述の制限字数は50字程度ですが、2014年に100字、今年は80字と長めのものが出題される場合もあります。2015年以降、記述の設問数が増えています。知識問題を素早く処理し、記述で差をつけたいところです。

1 西谷修『私たちはどこにいるのか?―哲学入門』

哲学とグローバルスタディーズの共通点を論じた文章からの出題でした。具体例が多く対比構造も読み取りやすいため、昨年に比べ取り組みやすい大問だったと言えます。制限字数35~40字と短めの記述2問は、解答の根拠となる箇所は容易に見つかりますが、制限字数以内に収めることが難しい設問でした。制限字数80字と長めの記述は、比喩表現となっている指示内容を的確につかみ、対応する内容を探すことが難しい設問でした。

2 林京子『曇り日の行進』

原爆被害者である主人公が、原爆症の不安を抱えつつ息子と生活する小説文からの出題でした。文章量は昨年に比べ増えていますが、内容は読み取りやすかったので、時間に追われるほどではなかったでしょう。3問の記述はそれぞれ制限字数30、40、50字でした。大問1同様、制限字数以内に収めることが難しい設問でした。傍線部から離れた箇所に根拠があるものも含まれていましたので、文章全体の内容をつかむ必要がありました。記号選択では、文章から読み取れる内容も正解とされていましたので、単に文章に同じ表現がないから間違いだとせず、内容として合っているかどうかを基準に解く必要がありました。

3 『古本説話集』

仏教説話が出題されました。注釈がついていますので、ある程度は読めると思われますが、人物関係の把握や傍線部の解釈が難しく、例年に比べ多少時間がかかる大問だったと言えます。機械的に古文単語を覚えていると、記号選択で迷うように選択肢が作られていたので、問われている箇所はどのような状況か判断する必要がありました。古文単語、文法の正確な知識と、文脈を把握する読解力が求められていました。

理科

お茶の水女子大学附属高等学校 傾向分析 理科

例年通り、小問集合が2題と物理、化学、生物、地学から1題ずつの6題構成でした。小問集合は、詳細な知識が必要となる選択問題の大問1と記述問題や計算問題の大問2からなり、出題される単元は多岐にわたります。分野別の大問は、地学分野の出題が例年地層・地震関連の知識問題に偏っていますが、物理・化学・生物分野は必ず計算問題を含むのが特徴です。特に生物・化学分野の計算はケタ数の大きなものが出題され、立式するための分析力とともに、正しく計算する力も求められます。幅広い単元の詳細な知識に加えて、分析力や計算力も必要とされるため、総合力が問われます。

1 小問集合

選択問題ではあるものの、「すべて選ぶ」タイプの出題もあり、正確な知識と内容の理解が必要でした。特に(7)は選択肢が多く、一つ一つ注意して読み進めなければなりません。しかし、極端に難しいものはなかったので、ミスは最小限に抑えたい大問です。

2 小問集合

記述と計算からなる小問集合でした。記述では典型問題より一歩踏み込んだやや深い理解とそれを表現する力が求められました。一方、計算問題は典型的な内容であり、記述問題以外でのミスは許されません。

3 化学変化(化学)

金属の化学変化をテーマに、知識力と分析力が問われました。知識問題は、化学反応式や物質の特徴など典型的な内容であり、すべて正解したいところです。計算問題では、立式はしやすいものの、4ケタ以上の計算を正確に行う必要があり、計算ミスが起こりやすかったと考えられます。計算の正確さとスピードが求められました。

4 細胞(生物)

細胞に関する知識問題と細胞の数や細胞の大きさなどを考察する計算問題でした。お茶の水女子大附高の生物で毎年出されているケタ数の大きな計算問題で、問題を分析し立式する力と注意深い計算力の両方が求められました。この大問は得点に差がついたと考えられます。

5 地質(地学)

岩石や地震、地層に関する典型問題でした。基礎問題が中心であり、やや細かい知識が求められる標準レベルの問題が含まれるものの、全問正解が望まれます。

6 光(物理)

鏡について、前半は基礎レベルの問題でしたが、後半の合わせ鏡の問題は応用レベルで、非常に難しかった反面、差はつかなかったと思われます。

社会

お茶の水女子大学附属高等学校 傾向分析 社会

昨年に引き続き文章記述問題の難度が高く、中学レベルの知識が整理できているかを確認する問題に加えて、時事への関心の深さ、知識を運用する思考力を試すものが出題されました。基本問題で確実に得点したうえで、難度の高い文章記述問題では部分点を積み重ねることにより合格に必要な点数に達することができます。

1 政治(国際社会の課題)

国際社会が抱える経済格差や貧困などを題材としたものでした。2問の記述問題はいずれも、設問が抽象的であり、自分なりの意見をまとめる必要がありました。

2 政治(国会・選挙)

国会や選挙に関する問題でした。投票率に関する問題点や投票時間を問うものなど、選挙に対する関心を試すものが多く見られました。

3 日本史(中世~近世の産業・文化)

鎌倉時代以降の産業史・文化史について出題されました。各時代ごとの整理がきちんとできていなければ、誤りを見落としてしまう内容でした。

4 世界史(大航海時代・帝国主義)

15~17世紀のヨーロッパによるアジア航路開拓に関する問題でした。一問一答形式で答えられるものが多く、得点源にしたい大問でした。

5 日本史(近代)

1900年代前半の民族運動や社会運動について問われました。小作争議の意味を説明する記述問題は、語句を暗記するだけでは解けない、理解の深さを試すものでした。

6 地理(エネルギー問題)

エネルギーについての新聞記事や統計資料を用いた出題がされました。資料・統計の問題は頻出のものでしたが、記述問題は与えられた設問条件を正確に読み取る文章読解力、分析力を必要とするものでした。

7 地理(地形図)

地形図について説明した文章を題材とした地理と公民の総合問題でした。地形図を検討したうえで記述する問題は、出題者の意図をくみ取らなければ解答できない思考力を試すものでした。

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